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保険業界の現状と将来性、主な業務内容

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2025.01.24

 

年収の高さや市場規模、将来性などに魅力を感じて保険業界への転職を検討している方も多いのではないでしょうか。近年はテクノロジーの進歩に伴い、保険市場も様々な影響を受けています。保険業界へ転職するなら、業界動向や今後の展望をチェックしておきましょう。

本記事では、国内の保険業界の現状や将来性について解説します。保険業界への転職を視野に入れて情報収集している方は、ぜひ参考にお読みください。

 

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<目次>
1.日本の保険業界の現状と将来性
2.保険業界の主な仕事内容
3.保険業界に転職する際にあると有利な資格やスキル
4.保険業界に転職するポイント

 

1.日本の保険業界の現状と将来性

始めに、国内の保険業界の基礎知識、現状や将来性について解説します。保険業界への転職を検討する上で、基礎知識として押さえておきましょう。

 

<保険業界の分類>

保険業界の企業は、大きく「生命保険会社」と「損害保険会社」に分けられます。生命保険とは、人が病気にかかったり死亡したりした時など、万が一の時に保険金が支払われるサービスのことで、例として「医療保険」「死亡保険」などが挙げられます。

一方、損害保険は自動車で起こる事故の損害や、地震や津波などの自然災害による損害に対して保険金が支払われるサービスで、具体例として「自動車保険」「火災保険」などがあります。

 

 

<保険業界の現状と将来性>

生命保険業界の現状と将来性

2021年に公益財団法人生命保険文化センターが実施した調査によると、生命保険の世帯加入率は89.8%となっています。日本における生命保険加入率は非常に高い状況です。高齢者向け医療保険・介護保険に関しては、需要の増加が見込まれています。

一方、保険市場では少子高齢化による若年層の加入者の減少という大きな課題に直面しています。国内の保険事業は飽和状態にあり新規契約が難しいことから、外国人労働者をターゲットとする新たな保険商品の開発も進んでいるような状況です。

また、生命保険業界では技術革新によるデジタル化が進んでいます。今後はAIやビッグデータを活用したリスク評価やカスタマーサービスの充実化がさらに進むと考えられるでしょう。このほかに、ブロックチェーンの導入による未収対応の効率化や、引受査定の自動化なども期待されています。

 

【出典】公益財団法人生命保険文化センター「2021(令和3)年度生命保険に関する全国実態調査(2021年12月発行)」

 

◇ 損害保険業界の現状と将来性

損害保険業界では、市場の大部分を自動車保険が占めています。ただし、少子高齢化による人口減少や公共交通機関の発達といった時代の変化を背景に、長期的には自動車保険の需要が減少すると考えられています。

一方、自動車保険の領域ではドライバーの運転情報からリスクを分析する「テレマティクス保険」が登場しました。さらに、将来的に自動運転車が普及した場合は、新しい自動車保険の形態が求められるでしょう。

自動車保険以外の領域では、サイバー攻撃による事故に備える「サイバー保険」などの新規商品が登場しています。世界的に環境保護や持続可能性が重視され、脱炭素化やメガソーラーに関連した新たな保険商品も登場しています。気候変動にともなう自然災害の増加で、火災保険や地震保険の重要性が見直されているのも注目すべきポイントです。

損害保険業界では、AIやIoTを活用したリスク管理や保険商品のカスタマイズのほかにも、さらなるサービスの向上やイノベーションが期待されています。このほかに、国内市場の飽和にともなう新興国への海外進出が進み、各社の戦略やビジネスモデルの変革に注目が高まっている状況です。

 

2.保険業界の主な仕事内容

保険業界で働く場合、以下のような職種に就くことになります。業務概要を確認しておきましょう。

 

【営業】

営業職は、保険商品の販売およびアフターフォローを担当します。保険会社の顧客となるのは、法人・個人のほか、保険の代理店などです。

 

【商品開発】

新しい保険商品の企画立案や、既存の保険商品の改良を担います。常に社会や市場の変化を捉え、最新の顧客ニーズに対応できる商品を開発します。

 

【資産運用】

顧客から預かった保険料を長期的に運用します。有価証券や不動産などへ投資したり、法人へ融資を行ったりすることで、運用による収益をあげます。

 

【アクチュアリー部門】

災害や事故が発生するリスクの見積もりを行い、保険料率や保険金の額を算定します。確率や統計など数学の専門知識を有する専門職「アクチュアリー」が活躍しています。

 


3.保険業界に転職する際にあると有利な資格やスキル

保険業界への転職では、以下のような資格やスキルを身につけていると、採用選考で有利になります。

 

◆ 生命保険会社への転職の際に取得していると良い資格

生命保険会社の業務で役立つ資格として、一般社団法人生命保険協会の「生命保険募集人」が挙げられます。生命保険業界では、生命保険の販売に関わる職員の教育制度として「生命保険募集人教育制度」が確立され、体系的な教育が実施されています。

生命保険の販売に関わる職員は、生命保険会社への入社後に基礎研修を受講し、「一般課程試験」を受験します。その後の専門課程へ進む場合は、研修を経た上で「専門課程試験」「応用課程試験」「変額保険販売資格試験」「外貨建保険販売資格試験」「生命保険大学課程試験」を受験し、合格することで各種資格が認められます。

 

◆ 損害保険会社への転職時に持っていたほうが良い資格

損害保険業界では、損害保険商品に関する正しい知識の習得を確認するために、「損保一般試験」が実施されています。試験は「基礎単位」と「商品単位」に大きく分かれており、商品単位はさらに「自動車保険単位」「火災保険単位」「傷害疾病保険単位」に分かれています。損害保険業界で代理店登録や募集人届出を行うには基礎単位の合格が必須です。また、保険商品を取り扱う際は、該当する商品単位に合格する必要があります。

 

◆ 保険会社への転職時に共通して役立つ資格・スキル

<資格>

生命保険会社・損害保険会社いずれの転職活動においても、以下の資格を取得することで専門知識をアピールすることが可能です。

 

<スキル>

保険会社の業務では、金額の大きな取引に関わることから、顧客との信頼関係を構築するためのコミュニケーション能力が不可欠です。また、営業職の場合は顧客の状況やニーズを理解し、より良い保険商品を提案して課題解決へ導くコンサルティング能力が求められます。このほかに、外資系の保険会社で海外の企業とやり取りする場合や、海外市場開拓などの事業に携わる場合、ビジネスレベルの英語力が高く評価されるでしょう。

4.保険業界に転職するポイント

保険業界への転職を目指すなら、以下のポイントを意識して転職活動に取り組みましょう。ここでは、保険業界に転職するためのポイントを解説します。

 

● 志望する職種を絞る

保険業界では、職種に応じて求められる知識やスキルが異なります。例えば、法人営業の場合は団体保険や退職年金といった法人向け商品の知識と提案力が求められ、専門職のアクチュアリー(保険数理士)の場合は確率や統計といった数学の素養が求められます。転職活動では志望する職種を絞った上で、職種ごとに求められる知識やスキルを踏まえて対策を講じましょう。

 

● 転職エージェントを活用する

保険業界への転職を希望する場合は、業界に精通したエージェントを活用するのがおすすめです。例えば、「保険業界に詳しいコンサルタントが在籍しているか」「保険業界への転職支援実績があるか」といった観点で比較検討すると良いでしょう。また、エージェントによっては非公開求人の情報を紹介してもらえる場合があります。応募書類の添削や面接対策など、手厚いサポートを受けられるかもチェックしてみてください。

 

● 営業スキルをアピールする

保険業界の営業職には、法人営業(ホールセール)・個人営業(リテール)・代理店営業などの種類があります。営業スキルをアピールする際は、それぞれの営業職で求められる役割を意識することが大切です。同じ営業職でも、法人営業では経営層へ向けて組織の規模や状況に応じた提案力が求められ、個人営業では顧客のライフプランのニーズに寄り添った提案力が求められます。

 

● なぜ保険業界に転職したいのか志望動機を明確化する

保険業界の志望動機を作成する際は、その業界・職種・会社を選んだ理由を要素として含める必要があります。別の業界・職種・会社にも当てはまる魅力ではなく、自身の経験やスキルを交えながら、具体的な書き方をすることがポイントです。例えば「前職の○○業界で〇年間にわたり培ったスキルを活かして、貴社の○○事業に貢献したい」といった形でアピールすると良いでしょう。

 

● 保険業界および転職したい企業についてしっかり研究する

保険業界で働くには、保険の仕組みや法律などの基本的な知識を理解している必要があります。これらは社会情勢や法改正にともない変化する場合があるので、常に最新の情報とトレンドを学び続ける姿勢が必須です。加えて、各企業の理念・事業内容・社風などを調査し、希望する働き方とマッチするか判断する必要があります。

 

● 面接時に適切な逆質問を行う

保険業界の面接においても、他の業界と同様に逆質問が実施されるケースが多くあります。保険業界の動向や課題、志望企業や職種の特徴などを徹底してリサーチした上で、面接官へ入社意欲をアピールする質問をすることが重要です。

~ 逆質問の例 ~
私は前職で○○事業に携わった経験から、貴社の○○保険サービスに強い関心を持っています。○○保険サービスの事業部門は前年度の成長率〇%と伺いましたが、このような大きな成長の背景でどのような取り組みをされたのでしょうか?

 

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監修コンサルタント


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信藤 啓吾 / Shindo Keigo


担当職域

  • ・投資銀行
  • ・ PEファンド
  • ・ 不動産
  • ・ VC

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