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アセットマネジメントの営業経験者のキャリアパスは?業務ごとに解説

不確実性が高まる時代の中、アセットマネジメント業界が注目を集めています。アセットマネジメントの営業職にフォーカスし、転職時の必要条件とキャリアパスを解説します。 少子高齢化が急速に進展し、不確実性がますます高まる時代。日本の社会保障制度は、年金支給のために必要な財源をその時々の保険料収入から用意するという賦課方式であるため、国民が金融リテラシーを高めて積極的に資産を形成・蓄積していくことが喫緊の課題とされています。 こうした中、注目を集めているのがアセットマネジメント業界です。ここでは、アセットマネジメント業界の中でも営業職にフォーカスし、転職するために必要なキャリアと、経験を積んだ後のキャリアパスについて解説します。   <目次> 1.アセットマネジメントとは? 2.アセットマネジメント業界における企業の種類 3.アセットマネジメント企業がもつ部門と営業部門の仕事内容 4.アセットマネジメントへ転職するために必要なキャリアとは? 5.アセットマネジメントの営業職からのキャリアパスとは?  

1.アセットマネジメントとは?

アセットマネジメントは、資産や財産の意味がある「アセット(asset)」と、管理する、経営するといった意味を持つ「マネジメント(management)」を合わせた言葉です。 アセットマネジメント業界では、個人投資家・機関投資家から預かった資金で株式や債券、不動産、その他金融資産の選定・取得・運用・売却などを行い、投資家の代わりに資産運用・管理を行います。  

2.アセットマネジメント業界における企業の種類

アセットマネジメント業界では、大きく分けると、「投資信託を行う企業」と「投資顧問を行う企業」の2つに分かれます。それぞれの企業について、詳しく解説していきます。  

①投資信託を行う企業

投資信託とは、個人投資家、および個人投資家の資金をもとに資産運用を行う企業年金・公的年金・金融機関(信託銀行、普通銀行、信用金庫)、政府系金融機関、生命保険会社、損害保険会社といった機関投資家の委託を受けて、資金運用・管理を代行することです。 投資信託を行う企業は、投資信託営業と機関投資家営業がそれぞれの対象に営業をしてマンデート(業務の委任)を得て、運用部門が金融資産や不動産への投資を実行します。そして獲得した収益を、出資額に応じて投資家に還元します。 投資信託は、1951年の証券投資信託法施行を起点として、時代の流れと制度改革に対応しながら進化を続けてきました。2000年代には、リーマンショック、欧州金融危機などのあおりを受けて厳しい環境に置かれながらも、新商品の開発や政府による少額投資非課税制度(NISA)の拡充などが後押しとなり、今なお発展を続けています。  

②投資顧問を行う企業

投資顧問とは、投資家の求めに応じて、投資に関する助言や情報提供をすることです。投資顧問を行う企業の中には、アドバイスのみをアセットマネジメントが担い、投資自体は投資家が行う「投資助言業務」を専任とする企業と、アドバイスと投資実務の両方を担う「投資一任業務」を専任とする企業があります。

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3.アセットマネジメント企業がもつ部門と営業部門の仕事内容

アセットマネジメント企業の多くは、「運用部門」「営業部門」「ミドル・バックオフィス部門」の3つを備えています。 このうち、営業部門の仕事は、「投資信託営業」と「機関投資家営業」に分かれます。投資信託営業は、法人の顧客であるエンドユーザーを想定した商品について、法人に営業を行います。一方、機関投資家営業は、公的・私的年金、学校法人、事業法人など幅広い顧客に向けて自社の運用商品を紹介し、採用してもらうことを目指します。  

4.アセットマネジメントへ転職するために必要なキャリアとは?

アセットマネジメント業界の営業職に転職を目指す場合、どのようなキャリアを積んでおくと選考に有利に働くのでしょうか。投資信託を行う企業と投資顧問を行う企業、それぞれで営業職を目指す場合の必要なキャリアについて見ていきましょう。  

投資信託を行う企業の営業職を目指す場合:営業経験があり業界をよく理解している必要がある

ジュニア(経験の浅い若手層)の場合、営業経験は必須です。以前は、大手証券会社での個人向けのリテール営業経験が豊富な方などが重宝されていましたが、現在ではアセットマネジメント業界をよく知っている方が求められる傾向があります。証券会社や銀行から、子会社であるアセットマネジメントの会社に出向していたケースも、十分な経験があるとみなされて採用に至る可能性があります。基本的には異業種からのチャレンジはかなり困難だといえるでしょう。 一方、中堅層であるシニアの場合、投資信託の営業経験が必須であり、他業界からの転職成功例はほぼありません。  

投資顧問を行う企業の営業職を目指す場合:アセットマネジメント業界での同様の経験だけでなく、証券会社ルサイドでの営業経験が求められる合もある

投資顧問を行う企業の営業職は、投資信託を行う企業の営業職よりさらに間口が狭くなります。営業経験は必須で、特に証券会社などセルサイドでの営業経験も重宝されるでしょう。ほかにも、年金の営業や銀行向けの営業経験があると転職には有利です。 将来的に投資顧問業務へのキャリアを描いているなら、社内で機関投資家営業への異動希望を出しておき、チャンスがあれば異動して経験を積むことも、長期的なキャリアの構築の手段としておすすめです。 また、中長期的な視点で、チームみんなで顧客の資産を運用していくカルチャーに共感できることも重要といえます。  

5.アセットマネジメントの営業職からのキャリアパスとは?

アセットマネジメントの営業職で経験を積んだ後は、どのようなキャリアパスが考えられるのでしょうか。投資信託部門での営業経験者、投資顧問部門での営業経験者、それぞれについて解説します。

 

投資信託部門の営業職からのキャリアパス

投資信託部門の営業で入社した場合、大口顧客との関係構築・維持を担当する「リレーションシップマネージャー」と、提携機関における研修、勉強会、顧客セミナーなどを担当する「ホールセラー」に分かれます。 中でも、キャリアパスとして飛躍が期待できるのがリレーションシップマネージャーです。大手証券会社などを顧客に持っている場合、成果次第で年収4,000万〜5,000万円以上のレンジも夢ではないでしょう。 最終的なキャリアのパターンとしては、投資信託部門の部長を経て役員、さらには社長へのステップアップも考えられます。 一方、ある程度の経験を積んだ後、日系企業や新興の証券会社、ネット証券などに転職し、これまでの経験を後進に伝えていく役割を担う方も少なくありません。 ホールセラーについては、コロナ禍で地方出張が難しくなり、研修やセミナーの場がウェブに移る中で、業務はデジタルマーグ等にシフトし、従来セラー業務そのものは縮小傾向にあるのが現実です。そのため、経験豊富な方を求める日系企業に転職し、キャリアを継続するパターンが多いでしょう。  

投資顧問部門の営業職からのキャリアパス

投資顧問部門の営業対象は、大きく年金と金法に分かれ、「年金から金法へ」「金法から年金へ」といった異動は少なめです。しかし、比較的規模の小さな組織であれば両方のポジションを経験できる可能性が高く、キャリアパスの選択肢は広がります。 一般的には、大手の顧客を持ちながらシニアになり、ヘッドになっていくのが基本のキャリアパスだといえるでしょう。投資信託部門と同様、最終的には執行役員、社長と進んでいく方も珍しくありません。 なお、その方のキャリア志向によっては、プレイングマネージャーとして仕事を兼任したり、部下のマネジメントをしたりするのを嫌い、高い年収を得ながらプレイヤーでい続ける方もいます。 いずれの場合も、大手の会社を顧客として有している方は、年収6,000万〜7,000万円くらいのレンジで活躍しています。

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アセットマネジメント業界の営業職への転職ならタイグロン パートナーズへ

今回は、アセットマネジメント業界の営業職へのキャリア、および営業職を経験した後のキャリアパスについてご紹介しました。アセットマネジメント業界において、営業職は最も役員や社長へのキャリアが描きやすい職種です。 タイグロン パートナーズでは、プロフェッショナル人材に特化したトップレベルの人材紹介サービスを行っています。アセットマネジメント業界の営業職への転職を検討している方や優秀な人材を採用したい企業担当者の方は、高い専門性に定評があるタイグロン パートナーズにお問い合わせください。

この記事の監修

Takada Kaori


【担当職域】 ・アセットマネジメント 【経歴】 東京女子大学文理学部英米文学科卒業。新卒でバンク・オブ・アメリカ東京支店へ入行。東京支店・ロンドン支店において事業法人・金融法人向けの為替・為替オプションセールスに従事。その後、欧州系証券会社を経て、2003年から人材紹介ビジネスに転向。金融に特化したエグゼクティブサーチファームおよびエージェントで、リーマンショック以前は主にグローバルマーケッツを、以後はアセットマネジメント業界を担当。特に外資系アセットマネジメント企業に関しては、海外のHR,Hiring Managerとのリレーションにより実績多数。 【自己紹介】 20年以上、転職のご支援をしてきており、候補者様にお伝えしたいのは、「今の転職を将来まで見据えて考えていらっしゃるか」ということです。 よく分度器の話を例に挙げさせていただきますが、手前での1度の違いが、将来には大きな差となってキャリアに影響してきます。将来のことを今は考えられなくても、キャリアの途中で立ち止まって考え直すこともできます。時にはキャリア以外のご相談に乗ることもあります。そのために私達コンサルタントがいることを忘れないでください。だからこそ、長い間候補者の方々と長いお付き合いが出来て今日に至っていると自負しております。 ご相談をお待ちしております。  

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