投資銀行は、企業を中心とした法人を顧客として資金調達やM&Aのアドバイス、証券引受業務等を行う金融機関のこと。もともと米国で生まれた金融業態である「Investment Banking」を日本語訳した名称です。日本の金融機関の形態で説明をするとすれば、一般的にイメージされる銀行ではなく「リテール部門をもたない証券会社」をイメージするとわかりやすいと考えられます。
資金調達需要のある事業法人や政府機関に対して、株式市場や債券市場といった資本市場にアクセスするのをサポートする一方で、機関投資家が発行済みの有価証券を売買することを仲介する金融機関です。
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<目次>
1.未経験者も投資銀行への転職はできる?
2.投資銀行への転職市場で求められる主な採用条件
3.投資銀行に転職するメリット・デメリット
4.投資銀行への転職を成功させるポイント
5.投資銀行への転職は実績豊富なエージェントへの相談が近道
1.未経験者も投資銀行への転職はできる?
外資系投資銀行の採用活動は、2021年まで求人は漸増していましたが、2022年以降は下降気味になり、採用人数自体は多くない傾向にあります。日系投資銀行の求人数は引き続き増加傾向にあります。未経験者でも投資銀行へ転職できる可能性はありますが、年齢や学歴等一定の条件を満たさないと難しいケースが多くなっています。
特に外資系投資銀行の採用数は限られ、条件も厳しいため、日系投資銀行の方が採用可能性は高いといえるでしょう。外資系投資銀行は即戦力の中途採用を重視する傾向にあり、基本的には同業他社での経験者が採用される傾向にあります。
一方で、日系投資銀行の場合には経験者のほかに未経験者の採用枠を確保している場合があります。
2.投資銀行への転職市場で求められる主な採用条件
それでは、投資銀行への転職市場で求められる採用条件を具体的にいくつかご紹介します。
①求められる年齢
未経験者で投資銀行への転職できるチャンスとしては、第二新卒〜30代前半あたりまでが対象となりやすい傾向があります。30代中盤以降は、採用条件が厳しくなり、経験を重視される傾向が強く、M&Aアドバイザリーの実務経験、同業他社での投資銀行業務の経験があることが条件となる場合がほとんどです。
②求められる能力・スキル
投資銀行への転職で求められる能力やスキルの一部をみてみましょう。
コミュニケーション能力
投資銀行での仕事は、クライアント企業の担当者をはじめ、社内外のさまざまなステイクホルダーとのコミュニケーション、人間関係構築や調整が求められます。関係者をうまくとりまとめながら、プロジェクトを円滑に遂行する高いコミュニケーション能力が求められます。
ドキュメント作成能力
クライアント企業への提案にあたり、その提案内容を効果的にアウトプットとしてまとめるドキュメンテーション能力は、投資銀行で仕事をする若手に求められる重要な能力のひとつです。
英語力
投資銀行の業務では、英語力があることは非常に優位に働きます。英語のドキュメントや海外のステイクホルダーへの対応ができることで、グローバルな案件に携わることができる可能性も高まります。TOEICやTOEFLといったテストのスコアよりも実務的な英語でのコミュニケーションが重視されますが、目安としてTOEIC850点以上、TOEFL iBT70点以上のスコアを持っているとアピールポイントになります。
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3.投資銀行に転職するメリット・デメリット
では、投資銀行に転職するメリット・デメリットを具体的にみてみましょう。
①投資銀行に転職するメリット
報酬が高い
メリットのひとつとして挙げられるのは、報酬が高いという点です。20代後半の若手でも1500万円超の年収を得られることも少なくなく、他の業種や職種と比較をしても
非常に高収入です。
特に外資系投資銀行の場合は、昇進に応じて大幅に基本給が上がり、高いインセンティブボーナスもあります。日系金融機関の場合には、勤務年数が経つにつれ、役職や年収が上がる傾向にありますが、最近では外資系投資銀行に対抗するため、外資系金融機関に類似した報酬制度を採用する企業も出てきています。
やりがいを感じやすい仕事ができる
投資銀行業務は、大きな責任とプレッシャーが伴う仕事である一方で、大きなやりがいを感じやすい仕事です。
日本や世界の大手企業の大型資金調達やM&Aに携わることで、自分の仕事が産業界にインパクトを与えている実感を得ることができます。
転職・起業などキャリアアップが望める
投資銀行での経験は、転職市場での評価が高く、転職やキャリアアップをしやすいというメリットもあります。
投資銀行業務の経験を活かして同業他社へ転職をするケースはもちろん、
PEファンドへの転職、事業会社の経営幹部ポジションへの転職、スタートアップ企業へCFO等役員としての転職など、さまざまなキャリアの可能性があります。また近年では、投資銀行業務での経験やネットワークを活かして自ら起業する選択をとるケースも増えています。
②投資銀行に転職するデメリット
プレッシャーやストレスがかかりやすい
投資銀行は、クライアント企業の経営、事業の将来に関わる重要な意思決定と、それに伴う資金調達をサポートします。そうした事業の特性上、仕事は常にスピード感を持って進める必要があり、大きな責任とプレッシャーの中で業務を遂行することが求められます。
そうした環境でも仕事を続けられる体力やストレス耐性は、投資銀行で働く人にとって必要不可欠なものであるといえるでしょう。
外資系の場合、急な解雇のリスクがある
投資銀行は、資本市場と密接に関係した仕事であるため、世界の経済状況の影響をダイレクトに受ける傾向があります。経済の動きには常にアップダウンがあるため、景気の後退局面ではその影響を受けて、案件の動きが大幅に減少します。
特に外資系投資銀行は人員削減を行うことが多いため、急な解雇を言い渡されることもあります。そうした状況が起こり得ることをあらかじめ想定して、物理的・精神的な準備をしておくことが求められるでしょう。
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4.投資銀行への転職を成功させるポイント
それでは、投資銀行への転職を成功させるにはどうしたら良いのでしょうか。
転職エージェントを利用する
投資銀行への転職を成功させるためには、転職エージェントの利用がおすすめです。転職エージェントの利用をおすすめする背景をいくつかご紹介します。
①投資銀行の求人詳細を把握する
投資銀行の求人情報は一般には自社ホームページ、キャリアサイトで一部公開されていますが、一般的な募集要項のため、採用人数、対象となり得る候補者、面接プロセスなどについての情報は入手困難です。特に外資系投資銀行の採用背景を理解するのは未経験者にとってはハードルが高くなります。
②書類選考や面接通過の角度が高まる
投資銀行への転職を希望する候補者は多く、採用する側も多くの書類選考を行っています。そんな中で、投資銀行と強いリレーションシップを持ち、且つ成約実績が豊富な転職エージェントから応募をすることで、書類選考通過の角度を高めることができます。
また通過が難しいと言われる面接のプロセスにおいても、
直近の面接事例や過去の転職支援事例から、どのような面接が想定されるか、面接官の特徴などの情報を共有してもらえるのが、転職エージェントを利用する大きなメリットのひとつです。
③ミスマッチを防ぐことができる
投資銀行業界の中にもさまざまな会社やチームが存在します。さまざまなプレイヤーの中から、自分にあった環境を選ぶことは容易ではありません。
転職支援実績が豊富なエージェントに相談をすることで、各社の内部情報や評判などを事前に把握しやすくなり、転職後のミスマッチを事前に防ぐことができます。
5.投資銀行への転職は実績豊富なエージェントへの相談が近道
投資銀行への転職を成功させるにあたっては、各投資銀行の現場責任者と深い信頼関係を持つ投資銀行での転職支援実績が豊富な転職エージェントへの相談が近道です。
タイグロンパートナーズでは、20年以上投資銀行部門での転職支援を行い、マーケットを熟知したベテランコンサルタントが、投資銀行への転職を希望する求職者の方のご支援をさせていただいています。書類通過・面接通過角度を高める対策やアドバイスも行います。
投資銀行へのご転職をご希望の方、また投資銀行での経験を活かしたご転職希望者の方も、よろしければ一度タイグロンパートナーズまでご相談ください。
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