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コンサルティング業界の最新動向とは?転職市場における実態も紹介

昨今、コンサルタントの需要が高まっています。コンサルティング業界の最新動向や、コンサルタントの採用プロセスや必要な準備、転職エージェントの選び方を解説します。 コンサルティング業界を取り巻く環境は大きく変化しています。以前よりもコンサルタントのニーズは増しており、多くのコンサルティングファームが採用を強化しているのが現状です。これほどコンサルタントの需要が高まっている背景には、どのような理由があるのでしょうか。また、コンサルタントとして転職するには、どんな準備をすれば良いのでしょうか。 ここでは、コンサルティング業界の最新動向について紹介するとともに、コンサルタントの採用プロセスや必要な準備、転職において重要となる転職エージェントの選び方などについて詳しく解説します。   コンサルティング業界の動向 近年、コンサルティング業界の需要は増しています。それも、特定の業界だけではなく、あらゆる業界においてコンサルタントのニーズが高まっています。 なぜ、これほどコンサルティングへの需要が高まっているのでしょうか。その背景にある企業を取り巻く外部環境の変化とともに、近年のコンサル業界の動向について説明します。   「VUCA(ブーカ)の時代」で生き抜くための企業力が求められている 現代は、「VUCA(ブーカ)の時代」と呼ばれます。VUCAとは、変動性(=Volatility)、不確実性(=Uncertainty)、複雑性(=Complexity)、曖昧性(=Ambiguity)を英訳した4単語の頭文字を取った造語で、未来が読めず先行きが不透明であることを指す言葉です。変化が激しく、市場環境がどんどん移り変わっていく現代においては、どんな企業も安泰とはいえません。   仮に、今は業績が良くても、すぐにゲームチェンジが起きてしまう可能性があるからです。例えば、あらゆるビジネスに大きな影響を与えた新型コロナウイルス感染症の拡大を、事前に予想して対策ができていた人など、誰もいないでしょう。   柔軟に変わり続けられる企業だけが生き残る時代 VUCAの時代の中で企業が生き残っていくためには、ビジネスモデルを含め、企業自体が柔軟に変わり続ける必要があります。しかし、再び新型コロナウイルス感染症のような大きな変化が急激に起きた場合には、社内だけでは対応しきれない部分も出てくるでしょう。 例えば、顕著な例がIT系です。これまで、企業におけるIT部門は、どちらかといえばバックオフィス的な位置づけで、具体的にはIT機器やツールの導入、運用、社内サポートなどが主な業務であった企業がほとんどでした。 一方で、DXが叫ばれる昨今では、IT部門の役割は拡大しています。ITを活用して顧客接点を増やし、営業面での付加価値を生んで売上に貢献するなど、ITは経営戦略の中核に位置づけられることも多くなっています。   世の中の急激な変化に適応すべく、企業は専門性の高いコンサルタントを求めている 世の中の急激な変化に、短期間で対応できる担当者はそう多くありません。これまでやってきた業務とまったく違う業務を担当するため、難航するのは当然のことです。 そこで、企業が頼りにする存在こそが、高い専門性を持って提案を行うコンサルタントです。   無論、コアな部分や最終決定については企業自身が行いますが、昨今では、その決断のための材料や知識の収集は、専門性を持ったコンサルタントに任せるケースが増えてきています。   コロナ禍がコンサルティング業界に与えた影響 コロナ禍は、転職市場にも大きな影響を与えています。コンサルティング業界に関していえば、需要は増しており、多くのコンサルティングファームがコンサルタントの採用を積極的に行っている状況です。 そしてこの流れは、2022年以降もおそらく続くと予想されています。なぜなら、多くの企業がコロナ禍をはじめとする変化が突然訪れうることを知り、変化への対応に乗り出すことが予想されるからです。そして、コロナ禍が収束した後も、引き続きコンサルタントの力は必要とされる見込みがあるからです。   ここからは、コロナ禍がコンサルティング業界の需要を具体的にはどのように引き上げたのか、2つの具体的を挙げ説明します。   飲食店の営業支援コンサルタントへの需要増加 コロナ禍における緊急事態宣言で、飲食店は営業がままならなくなりました。その結果、多くの飲食店はECサイトの開設やテイクアウト販売の開始など、新たな取り組みやビジネスモデルの転換を迫られています。 しかし、ECサイトの開設もテイクアウト販売の導入も、多くの飲食店にとっては初めての試みであったはずです。うまくいくとは限らず、むしろ手探りで進めた結果、失敗してしまうケースも見られました。そういった飲食店に対して、専門的な知識をもとに適切な支援ができるコンサルタントは、今後も引き続き需要が増していくでしょう。   業務改革のためのコンサルタントへの需要増加 コロナ禍の影響で、企業におけるリモートワークが浸透したことも大きな変化です。リモートワークは多くのメリットを企業にもたらしましたが、一方で人事評価制度の見直しや、社員のエンゲージメントの低下といった課題に悩まされる企業も少なくありませんでした。 リモートワークのように働き方そのものを大きく改革するのであれば、業務改革や制度改革などもいっしょに変えていく必要があります。こうした改革は、社内の担当者だけでは知見もなく、なかなかうまくいきません。 手術をするためには医師が必要になるように、大きな変革を成功させるには外部の専門家、すなわちコンサルタントが必要になります。 こうした背景から、コンサルタントの転職市場は今後も活況が続くと予想されます。   コンサルティング業界への転職を実現するには? コンサルタントを志望される方の中には、業界未経験という方も多く存在するでしょう。いくらコンサルタントの需要が増しているとはいえ、業界未経験者にもコンサルタントとして採用されるチャンスはあるのでしょうか。 結論を言うと、分野を選ばなければ未経験でも採用される可能性は十分にあります。ただし、だからこそ未経験での転職には注意が必要です。なぜなら、未経験の分野にコンサルタントとして臨むと、特に最初の頃は非常に厳しく評価されることになるからです。自身が成長する前に挫折してしまい、辞めてしまう人も少なくありません。 では、どのような注意が必要なのか、具体的に説明していきます。   自分がやりたいこと、できることをしっかり考えておく コンサルティング業界への転職をする前に、自分自身が何をやりたいのか、何ができるのかをしっかりと考えることが重要です。仮に、転職前に人事系の業務を行っていたのであれば、人事系コンサルタントを目指すのが無難でしょう。 スキルや経験はコンサルタントとしての大きな強みになります。コンサルティングファームの選考でも、そういった点を重点的に見られます。   今までの経験やスキルが業界内でも活かせるレベルなのかどうかを確認しておく ひとつ注意したいのは、自分自身で経験やスキルを持っていると思っていても、それが必ずしもコンサルタントとして通用するかはわからないということです。 例えば、ITコンサルタントとしてコンサルティングを行う場合、クライアントに合わせた提案や競合調査、最新のITの動向などを把握しておく必要があります。担当案件に適したIT業界に関する幅広い知識については、事業会社でIT部門を担当していたとしても得られないことが多々あるため、自分自身のこれまでの知見がコンサルタントとして活かせるものなのか、転職前に判断しておく必要があります。 一方で、部門をまたいで業務改革を主導したといった経験は、コンサルタントとしても大きな武器になります。周囲を巻き込みながら社内を変革するというスキルは、まさにコンサルタントの業務に直結しているからです。 このように、自分自身のスキルがコンサルタントの仕事に活かせるものなのかどうか、一度スキルの棚卸をして、じっくり考えてみる必要があります。   今後のキャリアプランをじっくり考えておく コンサルタントの後に何を目指すのかというキャリアプランについても、転職前に考えておく必要があります。一度コンサルタントになると、その後のキャリアも自然と決まってきます。 例えば、人事系のコンサルタントとして働いた後、したことのない財務の仕事に就くのは容易ではありません。もし、財務のスペシャリストを目指すのなら、コンサルタントも財務系を選ぶべきだといえます。   あるいは、ネクストキャリアとして大企業を目指すのか、スタートアップで裁量を持って働きたいのかでも、就職すべきコンサルティングファームは変わります。前者を目指すなら総合系の大規模なコンサルティングファームで大企業を相手にした案件を経験するのがいいでしょうし、後者であればスタートアップや中小企業を主にコンサルティングしているコンサルティングファームで経験を積むのがいいでしょう。   コンサルティングファームの選考プロセスと必要な準備 続いては、具体的なコンサルティングファームの選考プロセスについてご説明します。コンサルティングファームの選考は、一般的な企業と同じく、書類選考と面接で行われます。筆記試験が実施される場合もありますが、地頭の良さを判断するための試験なので、対策する必要はありません。 大事なのは、面接対策です。一般的な採用面接の質問に加えて、なぜコンサルタントになりたいのか、コンサルタントになった後、どういったキャリアを歩んでいきたいのかといった点が聞かれるため、しっかりと答えられるよう準備しておく必要があります。コンサルティングファームによっては、「ケース面接」を実施することもありますが、これは過去問で対策が可能です。そのため、やはり面接対策に一番時間をかけて準備しましょう。 特に力を入れて準備したいのは、自分自身の強みと、その根拠となるエピソードです。面接では前職までの経験やスキルについて問われますが、その際に裏づけとなるエピソードを用意しておくのがポイントです。 例えば、自分の強みを「責任感を持って物事をやり抜く力を持っています」と説明する場合、具体的にその強みを発揮したエピソードとして、「前職では部署をまたいだプロジェクトをとりまとめ、周囲を巻き込みながらどのように成功させたか」といった説明ができれば説得力が増します。 こうしたエピソードは、いきなりアドリブで話すのは難しいことも多いため、自分自身のアピールポイントと併せて、事前に用意するのが望ましいといえます。   コンサルティング業界に入るための転職エージェント選びのポイント コンサルティング業界に入るために力強い味方となるのが、転職エージェントです。転職エージェントは、採用を行っているコンサルティングファームの情報を提供してくれる存在です。転職の成否は、転職エージェントにかかっているといっても過言ではありません。 そこで、コンサルティングファームへの転職を成功させるための、具体的な転職エージェント選びのポイントを3つご紹介します。   情報網の多さ 転職エージェント選びのポイントのひとつとして、情報網をどれだけ多く持っているかという点が挙げられます。すなわち、人材を募集しているコンサルティングファームの情報を、どれだけ提供してくれるかということです。 この点に強いのが、大手の転職サイトです。とりあえず登録するだけでも大量の採用情報が届くので、幅広く情報を得られるでしょう。   実績の内訳 実績の内訳をきちんと確認することも、転職エージェント選びのポイントです。転職エージェントはそれぞれ得意分野があり、詳しく内情を知っている業界もあれば、あまり知識のない業界もあります。重要なのは、自分自身が目指している業界について、詳しい転職エージェントを選ぶということです。   コンサルティングファームに転職してコンサルタントになりたいのであれば、コンサルティングファームやコンサルタントについて詳しい転職エージェントに相談するのが一番です。転職エージェントを見極めるには、これまでの実績を確認してみるといいでしょう。   対応の仕方 対応の仕方の良し悪しもまた、転職エージェント選びの大事なポイントです。転職エージェントによっては、ただ企業を紹介してくれるだけで、それ以外のサポートがあまりない場合もあります。しかし、前述したように、コンサルタントになるということは、その後のキャリアにも大きな影響を与える人生の転換点です。   自分自身のやりたいことやできることを整理し、長期的なキャリアについても考える必要があります。そういった作業をいっしょに行ってくれる転職エージェントは、転職活動においてとても心強い存在となります。転職エージェントを選ぶ際は、豊富な知識を持ち、キャリアについて適切なアドバイスをくれるかどうかを確認しましょう。   コンサルティング業界への転職相談ならタイグロン パートナーズへ  変化の激しい現代において、コンサルタントの需要は増しています。転職市場も過熱しており、未経験でも業界にこだわらなければ、コンサルタントとして転職できる可能性もあります。 また、コンサルタントといっても、どの業界に関わるかによって仕事内容は大きく異なります。そのため、コンサルタントとして転職する場合には、自分自身のやりたいことや持っているスキル、将来のキャリアイメージなどを整理して、どんなコンサルタントを目指すのかを考えることが必要です。 転職エージェントを選ぶ際は、そういった思考の整理や将来のキャリアパスについてサポートしてくれるかどうかが重要になります。 タイグロン パートナーズは、高い専門性と豊富な実務経験を備えたキャリアアドバイザーが多数在籍しており、コンサルティング業界への転職をお考えの候補者様に寄り添ったサポートを行っています。 単にコンサルティングファームを紹介するだけでなく、中長期的なキャリアの視点からアドバイスを行うなど、候補者様とともに並走いたします。  

この記事の監修

山崎祥人

シニアコンサルタント


【担当領域】 ・コンサルティングファーム ・ポストコンサル 【経歴】 早稲田大学卒業後、アビームコンサルティング株式会社にジョインしITコンサルタント・業務プロセスコンサルタントとして就業した後、大手日系・外資人材企業に属しタイグロン・パートナーズに参画する。 コンサルティングファーム・ポストコンサルを中心とした支援を行い、ジェネラルなポストの他、Withコロナにおけるイノベーション、X-Techを用いたDigital Transformation、SDGs支援等のポスト担当経験有。 【自己紹介】 コンサルティングファーム並びに同業界向けヘッドハンティング経験を活かし、網羅的に人材コンサルティング業務を遂行しております。 また、昨今はData Analytics分野・サイバーセキュリティ分野やそれを活用とした経営戦略コンサルタントポジション、新規事業創出ポジションなどを担当し、来たる2040年に向けた最適解を描けるよう支援させていただいております。 弊業界は機械的に人と企業のマッチングを行う者も多くおりますが、 私は皆様の中長期的に成し得たいことをヒアリングした上で、その達成に必要となるであろう経験とキャリアを身に着けられるよう支援いたします。
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