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自動車・同附属品製造業 におけるエンジニアのキャリアパスとは?

自動車・自動車部品業界(同附属品製造業)は変革期を迎え、エンジニアの求人が増加しています。同業界におけるエンジニアのキャリアパスについて詳しく紹介します。

自動車業界の裾野は広く、自動車部品業界などを含めると、関連産業の就業人口は日本全体の約1割にのぼるといわれています。ファイナンスやディーラー、完成車メーカーを筆頭に、部品製造を担うサプライヤー、組み立てを行うメーカーなど、何層もの企業が連なる独自の産業構造を持っています。こうした特徴を持つ自動車・自動車部品業界は、「2050年カーボンニュートラル」の実現に向け、大きな変革のときを迎えました。従来のガソリン車から次世代自動車への移行が進む中、機械系エンジニアだけでなく電気関係、ソフトウェア関係に従事するエンジニアにも活躍の可能性が広がっています。 ここでは、自動車・自動車部品業界の現状と中途採用の動向を踏まえた上で、求められるエンジニアのスキルや、同業界におけるエンジニアのキャリアパスについて解説します。  

自動車・自動車部品業界の現状

自動車に求められる環境性能は、年々重要度が増しており、今まで以上にCO2削減の取り組みが必要になります。その背景を見てみましょう。 2015年に開催された国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)において、2020年以降の温室効果ガス排出削減に向けた新たな枠組みとして「パリ協定」が採択されました。世界の動きに対し、日本政府は、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする「カーボンニュートラル」を目指すと宣言。この目標を受けて経済産業省は、環境を保護しながら産業構造のイノベーションを起こし、さらなる経済成長を狙った「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」を策定したのです。グリーン成長戦略では、特に成長が期待され、かつ温室効果ガスの排出を削減する観点からも取り組みが必要な分野として、14の産業に対して高い目標が設定され、国の政策支援を集中させています。 選ばれた14分野の一つが、自動車・蓄電池産業が含まれる輸送・製造関連産業です。自動車業界に課せられた目標は、2035年までに新車販売で電動車100%の実現を目指す「脱ガソリン車」。これを受け、完成車メーカー、自動車部品メーカーはそれぞれ、政府の目標に合わせて下記のような取り組みを実行し、時代にあった業界の在り方を模索しながら、進化を続けています。  

完成車メーカー

完成車メーカー各社は、電動車へシフトする目標を立てており、電動化以外の自動車の動力源として、水素エンジンと合成燃料の技術開発に取り組んでいます。また、自動車産業全体のカーボンニュートラル実現に向けて、自社工場のエネルギー利用の見直しや、自動車部品メーカーへの要請も進めています。  

自動車部品メーカー

自動車部品メーカー各社は、製造する部品の軽量化や薄型化、低炭素化に向けた製品開発を目指しています。日本の自動車部品メーカーの技術力は高く、国外のメーカーとも取引しているため、脱炭素化で製造した部品の引き合いが高まればキーマンになる可能性が高いでしょう。 一方、ガソリン車から電気自動車への移行に伴って、不要となる部品を製造している企業は、生き残りをかけて新たな技術の開発に取り組んでいます。 また、部品メーカー432社が加盟する 、サプライヤーのカーボンニュートラルに向けた取り組みを支援する組織を発足させ、現状把握や要望の取りまとめ、政府への支援要請などを開始しました。  

自動車・自動車部品業界の中途採用動向

自動車・自動車部品業界の現状を確認したところで、中途採用の動向に目を向けてみましょう。 採用市場は二極化の様相を呈しており、採用を強化する企業がある一方、事業規模削減やリストラ、日本法人撤退などに踏み切る企業も少なくありません。地力があるかどうかで、好調な企業とそうでない企業の明暗がはっきりと分かれつつあるといえそうです。 好調な企業では、中途採用が依然として活発に行われています。特に力を入れているのが、EV(電気自動車)、HV(ハイブリッド自動車)、HVとEVのいいとこ取りであるPHV(外部から充電できるハイブリッド車)などに代表される環境配慮型の新技術開発に対応できるエンジニアの採用です。大手部品メーカーでも、開発・設計エンジニア、セールスエンジニアなどのニーズが高まっています。具体的に、現在、募集が多いポジションを見てみましょう。

<募集が多いポジション>

・キーアカウントマネージャー

キーアカウントマネージャーは、組織が重要顧客に位置付けた顧客(アカウント)との関係を強化・管理する営業担当者です。受注増加を目指す部品メーカーから多く募集が出ています。

・OEMセールス、プロジェクトマネージャー(ソフトウェア)

今後の自動車部品メーカーには、完成車メーカーのニーズに応えるだけでなく、脱炭素に近づく部品を開発していく姿勢が求められます。そのため、自社の技術をしっかり把握して提案につなげられるOEMセールスや、管理能力に長けたプロジェクトマネージャーは募集が増加しています。

・開発・設計エンジニア、アプリケーションエンジニア(ソフトウェア)

開発・設計エンジニア、アプリケーションエンジニアの求人の大半は、ソフトウェア関連が占めています。技術力のある開発・設計者の採用は企業の技術力向上に直結することから、経験者は優先的に採用されやすいでしょう。特に、電気・電子系の経験がある開発・設計エンジニア、アプリケーションエンジニアは引く手あまたの状況です。

・クオリティエンジニア

安全性を担保する上で、品質の維持・管理の要となるクオリティエンジニアは欠かせません。プロジェクト数の増加に比例して増員が行われています。品質基準に厳しい日本の自動車メーカーへの対応強化とサービス向上のため、クオリティエンジニアを募集する外資系部品メーカーも少なくありません。 一方、企業体力が小さく脱炭素化に向けた投資に限界がある企業では、やむなく人員整理を行う動きも見られます。元々、自動車・自動車部品業界は技術革新が早く、スピードについていけない企業は業績が急激に下降するケースがありました。業界が急速変化する今、こうした傾向はより顕著になっていくかもしれません。 今後、自動車部品業界への転職を考える場合は、現在の経営状況、および今後の事業戦略をしっかり検討することが大切です。

自動車・自動車部品業界において、特に需要のあるエンジニアとは?

自動車・自動車部品業界では過渡期を迎え、「CASE」(ケース)という言葉が注目されています。CASEとは、Connected(コネクティッド)、Autonomous/Automated(自動化)、 これに伴い、かつての自動車・自動車部品業界では求められてこなかった技術が必要とされるようになり、そうした技術を持つエンジニアに注目が集まるようになりました。 求められるエンジニアの経験、スキルは下記のとおりです。

完成車メーカーで全体を取 りまとめるポジションのほか、バッテリーやモーターを製造する部品メーカーなどでは従来の機械系エンジニアにも一定のニーズがあるものの、全体としては電気・電子、ソフトウェア、制御系エンジニアへとニーズの移行が進んでいます。これまで、自動車・自動車部品業界は機械エンジニアの主戦場であり、電気・電子工学の素養を持つ人は少なめだったことも、募集拡大の大きな理由のひとつでしょう。 今後、電子・電気系の学部を卒業している方や、エレクトロニクス・マイコン・制御などに関する知識・経験を持っている方は、自動車・自動車部品業界において歓迎される可能性が非常に高いといえます。

英語力がある

技術力以外に特筆すべきポイントとして、「英語力」があります。 大手外資系自動車メーカーやその子会社、および生産工場を海外に持つ自動車部品メーカーなどでは、社内外のやりとりで頻繁に英語を使用します。そのため、ほとんどの企業で、一定レベル以上の英語力を有することを必須条件としています。企業によって設定されているレベルは異なりますが、基本的に「英語のメールやレポートの読み書きができる」「すらすらと話すことはできないが、コミュニケーションがとれる」といった程度が想定されているようです。中には、「大学が理系で英語の論文を読んだ経験がある」「英語を使うことに抵抗がない」といったレベルの求人もあり、理系出身の方や現職が外資系の方、日系グローバル企業での勤務経験がある方などにとっては比較的クリアしやすい条件なのではないでしょうか。  

他業界から自動車・自動車部品業界の転職は可能?

求められる技術が多様化していることを受けて、大手部品メーカーなどでは家電、電子部品、通信機器といった異業種出身のエンジニアにも注目して採用を行っています。中でも、組み込み・制御・回路設計の経験がある方はニーズが高く、業界未経験でも十分にチャンスがあるでしょう。 自動車・自動車部品業界のエンジニアは年収が高めなため、業界の変化に対応するために欠かせない技術を有するエンジニアであれば、自動車・自動車部品業界への転職によって年収がアップするケースも多くあります。 ただし、他業界出身者の中でも、機械設計のみに従事してきた方をターゲットとする求人は少なめです。これは、ガソリン車隆盛の時代から業界で活躍する機械系エンジニアが業界内に多数在籍しており、採用ニーズがひっ迫していないためです。 機械系エンジニアで自動車・自動車部品業界を目指すなら、CATIAやI-DEAS、UGNXのソフトウェアを使った経験があると有利です。    

自動車・自動車部品業界の転職なら「タイグロン パートナーズ」へ

自動車・自動車部品業界は、時代の変化とともに成熟し安定した業界ではなく、端境期を乗り切ろうとする変化に富んだ業界へと変わりつつあります。異業種からのチャレンジでも企業選びの幅は広く、多様な選択肢の中から自分にあった企業を見つけることができるでしょう。 タイグロン パートナーズでは、自動車・自動車部品業界で転職したい方の支援を行っています。タイグロン パートナーズは、所属のキャリアアドバイザーの大半が実務経験者であり、コンサルタントとしてキャリアを積んできたキャリアアドバイザーも多数在籍しています。 そのため、表面的に企業を紹介するだけではなく、候補者自身の中長期的なキャリア志向を紐解きながら、高い専門性を持って転職希望者の活動をサポートします。 自動車・自動車部品業界での転職を検討している方や、優秀な人材を採用したい企業担当者の方は、ぜひタイグロン パートナーズへお問い合わせください。 転職をお考えの方へhttps://www.tiglon-partners.com/changingjobs/    
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