ノースサンドは、ビジネスコンサルティングやITコンサルティングなどを幅広く手掛ける、総合コンサルティングファームです。2025年11月21日には東証グロース市場への上場も果たし、その急成長ぶりから転職市場での注目度は高まっています。
本記事では、同社の事業内容や強み、社風に関する評判、年収水準、そして転職を成功させるためのポイントまで、詳しく解説します。
ノースサンドの基本情報
ノースサンドは、クライアント企業の経営課題に対して、戦略立案から実行・定着まで一貫して伴走するコンサルティングファームです。
会社概要
| 設立年 |
2015年 |
| 所在地 |
〒104-0061
東京都中央区銀座4-12-15 歌舞伎座タワー7F |
| 代表者 |
代表取締役社長 前田 知紘 |
| 資本金 |
3,000万円 |
| 売上高 |
約164億円(2025年1月期) |
| 従業員数 |
1,525名(2025年7月末時点) |
出典:株式会社ノースサンド|会社概要
出典:株式会社ノースサンド|新規上場申請のための有価証券報告書
ノースサンドは、そのユニークなミッション「カッコイイ会社を増やす」で知られています。同社が定義する「カッコイイ会社」とは、単に業績がよいだけでなく、社会に対して新しい価値を提供し、従業員一人ひとりが誇りを持って働ける会社です。
なお、同社のビジネスモデルは日系大手コンサルティングファーム「ベイカレント」と類似していることから、「ベイカレクローン」と呼ばれることもあります。
ベイカレクローンについて詳しく知りたい方は、以下の記事もご確認ください。
関連記事:ベイカレクローンとは?ランキング・転職のポイントを徹底解説
事業内容・プロジェクト事例
ノースサンドの主要な事業領域は以下の通りです。
| 事業領域 |
支援内容 |
プロジェクト事例 |
| ITコンサルティング |
IT中期計画の策定や、アーキテクチャのデザイン検討、IT運用コストの削減など、ITにおける戦略・企画領域から実装・オペレーション領域までの幅広い支援 |
- 国内保険業のコンタクトセンターの運用・システムにおける業務改善を支援
- 国内通信業のデジタルマーケティングを軸にしたビッグデータ分析と、活用ソリューションの構築を支援
|
| ビジネスコンサルティング |
マーケティング、セールス、人事などのNon-IT領域における業務改善、戦略策定、実行支援 |
- 国内製造業の部門予算・投資に関するガバナンス強化支援
- 国内不動産業の営業店・バックオフィス含む全社的な業務改善を支援
|
| Notionサービス |
情報共有ツール「Notion」の導入・活用支援 |
- IT企業における全社情報基盤としてのNotion導入と業務効率化の伴走支援
- 自動車メーカーのNotion導入による業務効率化支援
|
出典:株式会社ノースサンド|新規上場申請のための有価証券報告書
出典:株式会社ノースサンド|ツールゼロの状態からNotionの全社導入
出典:株式会社ノースサンド|導入からワークフロー作成まで。オーダーメイドの業務改善で工数を3分の1に
ノースサンドの強みは、クライアント企業から直接案件を受注する「プライム案件」が約8割(2025年1月期)と高い比率を占めている点です。また、プロジェクトの継続率も約9割、コンサルタントの稼働率も9割以上と高い水準を維持しており、顧客から厚い信頼を得ていることがうかがえます。
2025年11月に東証グロース市場に上場
ノースサンドは2025年11月21日、東京証券取引所グロース市場に上場しました。2015年の設立から約10年というスピード上場は、同社の急成長ぶりを象徴しています。上場時の時価総額は700億円を超え、大型IPO案件として注目を集めました。
実際に業績も右肩上がりで推移しており、上場時の有価証券報告書によると、売上高・経常利益ともに高い成長率を達成しています。
| 決算期 |
売上高 |
経常利益 |
| 2023年1月期 |
44億4,700万円 |
3億900万円 |
| 2024年1月期 |
91億4,700万円 |
11億800万円 |
| 2025年1月期 |
164億1,700万円 |
27億9,800万円 |
出典:株式会社ノースサンド|新規上場申請のための有価証券報告書
上場で調達した資金は、優秀な人材の採用・育成や設備投資に充てる計画であり、今後のさらなる事業拡大と企業価値向上が期待されています。
ノースサンドの急成長を支える3つの原動力
ノースサンドが短期間で急成長を遂げた背景にある、3つの強みを解説します。
人間力をベースにしたコンサルティング
ノースサンドのコンサルティングは、コンサルタントとして一般的に求められるスキル(思考力や業界知識など)だけではなく「人間力」を重視している点が特徴です。同社は人間力を「愛嬌」「素直さ」「しつこさ」の3つの要素で定義しており、これらを兼ね備えた人材を採用・育成しています。
全社員が共有する「8Rules」という行動指針にも、この「人を重視する」姿勢が色濃く反映されています。
<8Rules>
- スピードで圧倒しよう
- 情熱がなければ意味がない
- 想像力と思いやりを持つ
- 迷わずチャレンジしよう
- 感謝・尊敬・謙遜
- 圧倒的な努力で驚かす
- 論理×感情で人を動かす
- 絆を深めよう
出典:株式会社ノースサンド|フィロソフィー
人を重視するカルチャーを軸に、同社はクライアントとの強固な信頼関係を築き、高い継続率と紹介案件の獲得を実現しています。
営業部門とコンサルティング部門を分離した組織体制
ノースサンドは、コンサルタントがクライアントへの価値提供に集中できる組織体制を採用しています。
コンサルティングファームでは、マネージャー以上のコンサルタントが案件獲得のための営業活動(セールス)も兼務するのが一般的です。一方、ノースサンドは営業専門の部門を設置しており、コンサルタントは目の前のプロジェクトに注力できます。
また、コンサルタントは特定の業界やソリューションに固定されず、案件ごとにチームが組成される「ワンプール制」を採用しています。これにより、コンサルタントは多様な業界・テーマのプロジェクトを経験でき、幅広いスキルを習得することが可能です。
戦略策定から実行支援までワンストップの支援体制
ノースサンドのコンサルティングは、戦略を策定する(上流)だけで終わらず、その実行・定着(下流)までを一気通貫で支援するスタイルを強みとしています。
また、特定の業界に依存しないバランスの取れた事業ポートフォリオも特徴です。2025年1月期の実績にもとづく、業界別の売上高構成比は以下の通りです。
| 業界 |
売上高比率 |
| 情報通信業 |
29.9% |
| 製造業 |
23.0% |
| サービス業 |
21.1% |
| 金融業 |
13.7% |
| 医薬品業 |
7.6% |
| その他 |
4.8% |
出典:株式会社ノースサンド|新規上場申請のための有価証券報告書
ノースサンドのリアルな評判・社風
Openworkなどの口コミサイトにもとづき、ノースサンドのリアルな評判や社風を解説します。
ポジティブな評判・口コミ
成長機会が多い
若手であっても様々な業界・規模の案件に携われる機会が多いようです。「手を挙げれば任せてもらえる」という風土があるため、意欲次第でスキルアップできる環境が整っています。
Great Place to Work Institute Japanが実施した「働きがいのある会社」ランキングの大規模部門においても、10位にランクインしています。
会社に対する帰属意識の高い社員が多い
ミッションに共感して入社した社員が多く、社内交流も活発に行われているため、会社に対する帰属意識や組織としての一体感を強く持てる環境が評価されています。
フラットな環境で経営陣との距離が近い
年齢や役職に関わらず、フラットに意見交換ができる企業文化を評価する声も多く見られました。
ネガティブな評判
ベンチャー気質が強い
良くも悪くも、成長企業ならではのベンチャー気質が強い点を指摘する声があります。社内イベントや交流が活発な反面、人によっては学生の集まりのような雰囲気が合わないと感じる可能性もあります。
上流案件が少ない
「戦略策定から実行支援まで」を謳うものの、実態としてはIT導入やPMOといった「実行支援」の案件が中心で、戦略から携わる案件は少ないのではないか、という口コミも見られます。戦略案件に特化したいのか、実行まで見届けて成果を出したいのか、自身の志向と合致するかを見極める必要があるでしょう。
ノースサンドの年収・福利厚生
ノースサンドの年収水準や福利厚生といった待遇面について、具体的なデータをもとに解説します。
平均年収は約690万円(2025年9月末時点)
有価証券報告書によると、ノースサンドの平均年収は約690万円(2025年9月末時点)です。
出典:株式会社ノースサンド|新規上場申請のための有価証券報告書
また同社の中途採用募集要項にもとづく、役職別の年収は以下の通りです。
| 役職 |
給与 |
| コンサルタント |
400万円〜 |
| シニアコンサルタント |
500万円〜 |
| マネージャ |
1,000万円〜 |
| シニアマネージャ/ディレクター/パートナー |
1,300万円〜 |
出典:株式会社ノースサンド|コンサルタント メンバー【東京】【キャリア採用】
出典:株式会社ノースサンド|シニアコンサルタント【東京】【キャリア採用】
出典:株式会社ノースサンド|コンサルタント マネージャ【東京】【キャリア採用】
出典:株式会社ノースサンド|シニアマネージャ以上のポジションをご用意【東京】【キャリア採用コンサルタント】取締役が熱く語ります!
成果を出せば若くても高年収を得られる可能性があります。
評価制度と昇給の仕組み
ノースサンドでは、コンサルタントを以下4つの軸で評価します。
- A:コンサルタント個人の粗利率
- K:コンサルタント個人の稼働率
- G:コンサルタント個人の現場評価
- K:会社貢献
個人の業績だけでなく、会社全体への貢献も評価対象となる点が特徴です。これらの評価に基づき、年1回(4月)に昇給・昇格が決定されます。
出典:株式会社ノースサンド|採用情報
ユニークな福利厚生制度
ノースサンドは、社員が働きやすい環境を整えるため、ユニークな福利厚生制度を多数用意しています。以下の表は、主な福利厚生制度をまとめたものです。
| カテゴリ |
福利厚生の内容 |
| 休暇制度 |
法定休暇、リフレッシュ休暇、バースデー休暇、ウェルネス休暇 |
| 住まい・生活サポート |
住宅仲介手数料補助制度、ランドセル贈呈制度 |
| 成長・キャリア支援 |
資格取得補助制度、海外留学制度、NSライブラリー |
| その他 |
リファラル制度、スポレク制度、企業型確定拠出年金、三大疾病罹患時の保険、持株会、慶弔見舞金 |
出典:株式会社ノースサンド|採用情報
出典:株式会社ノースサンド|コンサルタント休日 1Day選考会【キャリア採用】【東京/大阪/福岡】
ノースサンドの働き方
入社後のリアルな働き方や、その後のキャリアステップについて解説します。
平均残業時間とワークライフバランスの実態
ノースサンドの平均残業時間は月20時間程度です。役職やプロジェクトにもよりますが「残業は少なめ」との声は多く、全社的にワークライフバランスを重視する姿勢がうかがえます。
出典:株式会社ノースサンド|採用情報
その取り組みは外部からも評価されており、「健康経営優良法人2025(大規模法人部門)」にも認定されています。
出典:株式会社ノースサンド|ノースサンド「健康経営優良法人2025(大規模法人部門)」に認定
標準的なキャリアパス
ノースサンドにおける標準的なキャリアパスは以下の通りです。
- コンサルタント
- シニアコンサルタント
- マネージャ
- シニアマネージャ
- ディレクター
- パートナー
ワンプール制を採用しているため、その過程でどのような専門性を身につけるかは本人次第です。
IT領域のスペシャリストを目指す、製造業の業務改革に特化するなど、自身の希望と実績に応じて多様なキャリアを築くことができます。
豊富なキャリア支援制度
社員の成長を後押しする研修制度やキャリア支援制度も充実しています。
キャリア入社(中途採用)者を対象としたフォローアッププログラムです。入社後のオンボーディングを円滑にし、コンサルタントとしての基本的な考え方や基礎スキルをあらためて学ぶ機会を提供しています。
コンサルタントに必要な論理的思考力や資料作成術といった基礎スキルを、いつでも学べる研修動画(e-ラーニング形式)が用意されています。
ITコンサルタントとして活躍するために不可欠な、最新の業界動向やコンサルタントとしての心構えなどに関する研修が毎月実施されています。
全コンサルタントに、専任の「キャリアパートナー」と呼ばれるサポーターがつきます。日々の業務の悩みから中長期的なキャリア形成、希望するプロジェクトの割り当て(アサイン)に至るまで、幅広く相談できる体制が整っています。
コンサルタントの核となる提案力の向上を目的とした社内コンテスト制度です。実践的な提案スキルを磨く場が提供されています。
社内の様々なタスクやプロジェクトに、部署の垣根を越えて自主的に参加できる仕組みです。通常のプロジェクト(現場)では経験しにくい特定のスキルや知見を得る機会として活用されています。
こうした取り組みが社員のエンゲージメントを高め、結果として低い離職率につながっています。同社の離職率は6%程度で、コンサルティング業界の平均(20%程度)と比較しても低い水準です。
ノースサンドへの転職を成功させるためには?
ノースサンドへの転職を成功させるために、事前に押さえておくべきポイントを解説します。
中途採用の転職難易度・求める人物像
ノースサンドの転職難易度は非常に高いと言えます。2025年1月期の中途採用実績を見ると、応募者数16,445名に対し、入社者数は434名、選考倍率は約38倍と狭き門です。
出典:株式会社ノースサンド|新規上場申請のための有価証券報告書
ただし、同社では、コンサルティングの経験や専門スキル以上に、カルチャーフィットを重視した採用が行われています。そのため、同社の経営理念に深く共感し、「愛嬌・素直さ・しつこさ」を兼ね備えた人材であれば、コンサルティング未経験であっても採用される可能性は十分にあります。
関連記事:コンサルタントに転職するには?未経験者に必要なスキル・経験と選考対策
2025年11月時点の募集ポジション例
2025年11月時点で、ノースサンドは以下のようなポジションを募集しています。
| 募集ポジション |
必須要件 |
歓迎要件 |
| コンサルタント |
・IT領域におけるエンジニアの実務経験1年以上
・設計~開発の経験(アプリ/インフラ不問)1年以上 |
・マネジメント経験
・PMO経験
・コンサルティングファーム出身
・ビジネスレベルの英語力 |
| シニアコンサルタント |
・設計~開発の経験(アプリ/インフラ不問)2年以上
・PL/PM/PMOなど、何かしらのマネジメント経験(規模/業界不問)2年以上 |
・コンサルティングファーム出身
・ビジネスレベルの英語力 |
| コンサルタント マネージャ |
・プロジェクトマネジメント経験(3年以上) |
・コンサルティングファーム出身
・ビジネスレベルの英語力 |
出典:株式会社ノースサンド|コンサルタント メンバー【東京】【キャリア採用】
出典:株式会社ノースサンド|シニアコンサルタント【東京】【キャリア採用】
出典:株式会社ノースサンド|コンサルタント マネージャ【東京】【キャリア採用】
コンサルタント未経験者向けのポテンシャル採用も積極的に行っており、IT領域での経験があれば応募可能です。
中途採用の選考フローと面接対策
ノースサンドの標準的な選考フローは以下の通りです。
- 書類選考
- 一次面接
- 最終面接
一般的なコンサルティングファームで求められる論理的思考力や課題解決能力に加え、ノースサンドのカルチャーに対する理解をいかにアピールできるかが合否を分けます。
- なぜ、他のファームではなくノースサンドなのか
- 「カッコイイ会社を増やす」というミッションのどこに共感したか
- 自身の経験の中で「愛嬌・素直さ・しつこさ」を発揮したエピソードは何か
上記の問いに対し、自身の言葉で具体的に語れるようにしておきましょう。
ノースサンドへの転職を目指すならコンサルティング業界に強い転職エージェントを活用
ノースサンドのようにカルチャーフィットを重視するコンサルティングファームへの転職を目指す場合は「なぜ他ではなく、ノースサンドなのか」を明確に語れるようにしておかなければなりません。しかし、ファーム独自のカルチャーは外部から見えにくいことも多く、独力での対策には限界があります。
タイグロンパートナーズは、年収1,000万円以上のハイクラス転職に特化した転職エージェントです。コンサルティングファームごとの文化や価値観に精通したコンサルタントが、あなたのスキルや志向を深く理解した上で「ノースサンドのカルチャー」と「自身の強み・経験」を結びつけるためのロジック構築や面接対策など、質の高いサポートを提供します。
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