株式会社レーサム(以下、レーサム)は、1992年に設立された不動産投資会社です。築古の中規模物件を中心に用途変更や大規模改修を通じて資産価値を引き出す「不動産を変えるチカラ」を強みとしています。
ヒューリック株式会社によるTOB(株式公開買付)を経て、2025年3月に上場廃止していますが、2024年3月期の有価証券報告書によると、同社の平均年収は約1,257万円でした。
本記事では、レーサムの年収目安や高年収を実現する仕組み、転職するメリット、選考対策のポイントを解説します。
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レーサムは何の会社?基本情報を解説
レーサムの企業概要や事業内容などの基本情報を紹介します。
会社概要
| 会社名 |
株式会社レーサム |
| 設立年 |
1992年 |
| 本社所在地 |
〒100-0013
東京都千代田区霞が関三丁目2番1号 霞が関コモンゲート西館 36階 |
| 代表者 |
代表取締役社長 小町 剛 |
| 資本金 |
42億4,200万円 |
| 売上高 |
1,368億円(2025年12月期) |
| 従業員数 |
150名(2025年3月期) |
出典:株式会社レーサム|企業情報
出典:株式会社レーサム|2024年3月期有価証券報告書
出典:ヒューリック株式会社|2025年12月期決算説明会資料
株式会社レーサムは、独自のノウハウを活かした不動産のバリューアップに強みを持つ不動産投資会社です。富裕層や機関投資家を主な顧客とし、業界内で確固たる地位を築いています。
同社は東京証券取引所スタンダード市場に上場していましたが、2024年9月に発表されたヒューリック株式会社によるTOB(株式公開買付)を経て、2025年3月に上場廃止となりました。
事業領域
レーサムの事業は、主に3つの領域で構成されています。
資産価値創造事業
売上の約9割を占める、レーサムの主力事業です。単なる不動産売買にとどまらず、NOI向上や用途変更、大規模リノベーション、権利関係調整といったバリューアップ手法を用いて物件の価値を最大化させています。
また、2021年12月からは、大型不動産を小口化した不動産信託受益権商品「RAYEX(レイエックス)」の組成・販売も手掛けています。これは1口約5,000万円から投資できる商品で、過去には第1弾として約60億円、第2弾として約100億円規模の販売実績があります。
資産価値向上事業
自社で保有または管理する不動産の運営実務を通じて、資産価値の維持・向上を図る事業です。質の高い賃貸管理(プロパティマネジメント)や建物管理(ビルマネジメント)を実行することで、不動産資産の収益改善に貢献します。
未来価値創造事業
不動産事業で培った知見やネットワークを活かし、新たな事業領域へも挑戦しています。宿泊施設の運営、パン・菓子の製造販売、さらにはガスエンジン発電機の開発・製造・販売といった、不動産の枠にとらわれない多角的な事業展開を進めています。
レーサムの年収目安
レーサムの2024年3月期における平均年収は約1,257万円であり、日本の給与所得者一人あたりの平均給与(478万円)を大きく上回っています。
出典:国税庁|令和6年分 民間給与実態統計調査
ヒューリックへの統合前に公開されていた有価証券報告書によると、過去5年間の平均年収は以下の通り推移しています。
| 決算期 |
平均年齢 |
平均年収 |
| 2020年3月期 |
44.8歳 |
900万円 |
| 2021年3月期 |
44.2歳 |
892万円 |
| 2022年3月期 |
45.4歳 |
954万円 |
| 2023年3月期 |
45.2歳 |
944万円 |
| 2024年3月期 |
43.9歳 |
1,257万円 |
出典:株式会社レーサム|2020年3月期有価証券報告書
出典:株式会社レーサム|2021年3月期有価証券報告書
出典:株式会社レーサム|2022年3月期有価証券報告書
出典:株式会社レーサム|2023年3月期有価証券報告書
出典:株式会社レーサム|2024年3月期有価証券報告書
年度によって変動はあるものの、直近では大幅に上昇しています。OpenWorkなど口コミサイトの情報によると、同社の報酬体系はインセンティブ比率が高く、成果次第で大きく年収が変動するとされています。
レーサムの年収が高い理由
レーサムが高い報酬水準を維持できる理由を解説します。
収益性の高いビジネスモデル
レーサムの高い報酬水準を支えているのが、独自のビジネスモデルです。同社は国内外の富裕層や法人を主なターゲットとし、販売価格が10〜100億円前後の高額物件を専門に扱っています。
また、一般的な不動産仲介が手数料ベースで収益を得るのに対し、レーサムは自ら物件を仕入れ、用途変更や大規模改修などで付加価値を創出したうえで販売するバリューアップを得意としており、高い利益率での売却を実現しています。
親会社であるヒューリックの決算説明会資料によると、2025年12月期も計画を20億円上回るなど業績は好調であり、この収益力の高さが社員への高い報酬につながっていると考えられるでしょう。
少数精鋭の組織体制
従業員一人ひとりの生産性の高さも、レーサムの高い報酬水準を支えています。同社の従業員数は150名(2025年3月期)と、売上高1,368億円(2025年12月期)の企業規模に対して少人数です。従業員一人あたりの売上高は約9.3億円、営業利益ベースでは1.6億円に達します。この圧倒的な生産性の高さが利益率の向上につながり、社員一人ひとりへ高額な報酬として還元されているのです。
インセンティブ比率が高い報酬体系
レーサムの報酬体系は、固定給に加えてインセンティブの割合が高い点が特徴です。口コミサイトの情報によると、営業職では4カ月に一度の評価が実施され、成果に応じて報酬が変動するとされています。取り扱う物件が数十億円〜数百億円規模であるため、1件の成約が大きなインセンティブにつながると考えられます。
レーサムの社風・働き方に関する評判
OpenWorkなどの口コミサイトから見えてくる、レーサムの社風や働き方に関するリアルな評判を解説します。
ポジティブな評判
レーサムに関するポジティブな評判は以下の通りです。
成果主義の環境であるため、自身のスキルを高め、高い目標を達成しようとする意欲的な社員が多いようです。優秀な同僚と切磋琢磨しながら働ける環境は、成長を望む人材にとって魅力的と言えるでしょう。
数十億円規模の案件を扱うプレッシャーや、スピーディーな意思決定が求められる環境下で、不動産や金融に関する高度な専門知識はもちろん、タフな交渉力や精神的な強さが身につくという声もあります。
国内外の富裕層や法人オーナーを顧客としているため、他では得られないような貴重な人脈を築ける可能性があります。
少数精鋭の組織であることから、若いうちから大きな裁量権をもって仕事を進められる点も評価されています。物件の仕入れからバリューアップ、売却まで一貫して担当できるため、大きなやりがいを感じられるでしょう。
不動産業界に対する「激務」という一般的なイメージに反して、ワークライフバランスは取りやすいという声もあります。案件の進行状況によっては残業が増える時期もありますが、個人の裁量でスケジュールをコントロールしやすい環境のようです。
ネガティブな評判
組織体制や評価制度、教育体制に関しては、改善を求める声もあります。
経営層の影響力が強く、トップダウンでの意思決定が多いという意見が見られます。意思決定のスピードが速いというメリットもありますが、ボトムアップで物事を進めたいと考える人は、窮屈に感じるかもしれません。
インセンティブ制度が充実している一方で、評価基準が必ずしも明確ではないという指摘もあります。どのようなプロセスや基準で最終的な評価や報酬が決定されるのか、より透明性の高いフィードバックを求める声が上がっています。
体系的な研修制度は十分に整っておらず、OJTを通じて実践の中で学んでいくスタイルが基本のようです。そのため、自ら積極的に知識を吸収し、スキルを盗む姿勢が求められます。「手厚い研修でじっくり育ててほしい」と考える人には、厳しい環境と感じられるかもしれません。
レーサムへの転職で得られるメリット
レーサムへ転職することで得られるキャリア上のメリットを解説します。
不動産×金融の高度な専門性が身につく
レーサムでの業務を通じて、不動産と金融の両領域にまたがる高度な専門性を習得できます。同社のビジネスは単なる不動産売買ではなく、富裕層や機関投資家の投資ニーズに合わせた収益不動産の企画・提案です。そのため、物件そのものの知識だけでなく、投資判断に必要な金融の知見も実務の中で自然と身につきます。
例えば、不動産市場の分析やリスク管理はもちろん、財務指標を使った投資分析も日常的な業務に含まれます。物件の仕入れ段階から将来の収益性を見極め、バリューアップの仮説を立てたうえで投資判断を下すプロセスを繰り返すため、教科書的な知識ではなく、現場で通用する実践力が鍛えられるでしょう。
加えて、物件の取得から運用・売却に至る一連のサイクルをすべて自社内で完結させている点もレーサムの特徴です。不動産アセットマネジメントの全フェーズを網羅的に経験できる点は、不動産金融のプロフェッショナルを目指すのに適した環境と言えるでしょう。
ダイナミックな案件に携われる
数十億〜百億円規模のスケールの大きな案件に携われる点も、レーサムに転職するメリットです。商業ビル、オフィスビル、マンション、ホテルなど多様な不動産の運用や販売に携わることで、幅広い知見と対応力を養えます。
仕入れから運用・管理まで不動産のすべてのフェーズに一気通貫で携われる点も、やりがいにつながる要素です。自らの手で巨大な資産を動かし、新たな価値を創造していく経験を通じて大きなやりがいを感じられるでしょう。
キャリアの選択肢が広がる
レーサムでの経験は、将来のキャリアの幅を広げる土台にもなります。
不動産ファンド・アセットマネジメント業界は、国内外の投資マネー流入を背景に拡大が続いている分野です。三井住友トラスト基礎研究所の調査によると、2025年6月末時点の不動産私募ファンド(私募REIT・グローバルファンド含む)の市場規模は運用資産額ベースで44.9兆円に達しており、こうした成長市場を支える専門人材の需要は年々高まっています。
出典:三井住友トラスト基礎研究所|不動産私募ファンドに関する実態調査(2025年7月調査結果)
不動産投資の一連のサイクルを実務で経験し、富裕層・機関投資家との折衝スキルを身につけた人材は希少性が高いため、転職市場で高く評価されるでしょう。PEファンドや他の不動産アセットマネジメント会社はもちろん、投資銀行の不動産関連部門や事業会社の不動産部門など、様々なキャリアの選択肢が考えられます。
レーサムへの転職を目指す際のポイント
レーサムへの転職を成功させるために押さえておくべきポイントを解説します。
未経験からの転職は可能?
不動産業界や金融業界での実務経験がない状態から、いきなりレーサムのような不動産アセットマネジメント領域の企業に転職するのはハードルが高いといえます。同社が手掛ける業務は、物件の目利きからバリューアップの戦略立案、富裕層・機関投資家への提案営業まで多岐にわたり、いずれも高い専門性が前提となるためです。
未経験者の場合は、不動産会社でプロパティマネジメントや売買仲介の経験を積む、あるいは金融機関で投資商品の取り扱いや法人営業に携わるなど、アセットマネジメント業務との親和性が高い業務で実務経験を積んでから、同社への転職を目指すのも一つの方法です。
とはいえ、自身の経験が同社のどのポジションで活かせるのか、あるいはどのような経験を積めば転職の可能性が広がるのか、客観的な視点で判断するのは容易ではありません。適性に合った求人を探し、戦略的にキャリアプランを考えるためには、不動産・金融業界に精通した転職エージェントを活用するとよいでしょう。
求められるスキル・経験・資質
レーサムの選考では、以下のような即戦力として活躍できる専門性や、同社のカルチャーにフィットする資質の両面が評価されます。
- 不動産業界や金融業界での実務経験
- 不動産鑑定士や証券アナリストなどの資格
- マーケット分析力とリスク管理能力、財務知識
- コミュニケーションスキル、問題解決能力
- 成長意欲
面接対策で押さえるべきこと
面接では、「なぜ不動産アセットマネジメントなのか」「なぜレーサムなのか」の2点に対して一貫性のある回答を準備しておく必要があります。
不動産アセットマネジメント領域を志望する理由については、自身のこれまでの経験やスキルとの接点を明確に示せるようにしておきましょう。金融業界出身であれば「投資判断の知見を実物資産の運用に活かしたい」、不動産業界出身であれば「売買仲介で培った物件の目利き力をバリューアップ型のビジネスで発揮したい」など、過去の経験と志望動機がひとつのストーリーとしてつながるよう整理しておくことが重要です。
また、同社のビジネスモデルや企業理念への理解も欠かせません。同社は「お客様にとっての価値創造が第一の使命」という理念を掲げています。こうした企業理念に共感する理由を自身の言葉で語れるようにしておくとよいでしょう。
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業界に精通した転職エージェントの活用
レーサムをはじめとする不動産ファンドへの転職を目指す場合は、不動産金融領域に精通した転職エージェントを積極的に活用しましょう。企業によって求める人材像や評価軸は大きく異なります。Web上の情報だけでは得られない、現場のカルチャーや配属先の組織構成、直近の採用動向といった情報が、対策の精度を左右するケースも少なくありません。しかし、現職と並行して転職活動を進める場合は時間的な制約も大きく、独力での情報収集には限界があります。
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