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第二新卒とはいつまでを指す?定義や転職市場での立ち位置を解説

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2025.10.30

    選考対策 業界解説

第二新卒とは、学校卒業後に一度就職したものの、3年以内に離職して転職を検討している若手人材を指します。早期離職という経歴から、転職活動が不利になると考える方も少なくありません。しかし、転職市場では第二新卒の採用に積極的な企業が増えつつあり、適切な対策を講じればキャリアアップを実現できる可能性も十分にあります。

本記事では、第二新卒の一般的な定義や転職市場での立ち位置、第二新卒として転職するメリット・デメリット、転職成功に向けた具体的な戦略を詳しく解説します。

そもそも第二新卒とは?

第二新卒という言葉の定義と、転職市場における客観的な評価について解説します。

第二新卒の定義

「第二新卒」とは、一般的にどのような人材を指すのかを解説します。

第二新卒について明確な定義はありませんが、学校卒業後に一度正規雇用で就職し、3年以内に離職した若手求職者を指す言葉として使われるのが一般的です。大卒の場合は25歳前後、高卒の場合は20歳前後が目安とされています。

ただし、離職してから3年以上経過している人材を第二新卒として扱う企業もあります。

新卒・既卒・中途との違い

区分 社会人経験 企業が主に評価するポイント
第二新卒 あり(3年未満) ポテンシャル、社会人基礎力
新卒 なし ポテンシャル
既卒 なし ポテンシャル
中途 あり(3年以上) 即戦力として活躍できるスキルや専門性、実績

第二新卒は、新卒のようなポテンシャルと、中途採用者のような社会人基礎力を併せ持つ、ハイブリッドな存在として企業から評価されます。

第二新卒の転職市場における立ち位置

第二新卒の転職市場での立ち位置を解説します。

第二新卒が注目を集めている背景

労働人口の減少に伴う新卒採用の難化を背景に、多くの企業にとって若手層の確保は経営上の重要な課題となっています。

厚生労働省の統計によると、15歳から64歳の生産年齢人口は1995年をピークに減少しており、2030年にはピーク時から2,000万人程度減少するとされています。そのため、企業は新卒以外の若手人材確保に積極的に取り組まざるを得ない状況です。

出典:総務省|令和4年版 情報通信白書 生産年齢人口の減少

実際に企業の採用意欲は高く、マイナビの調査によると、8割以上の企業が2025年以降に第二新卒人材を採用する予定であると回答しています。

出典:マイナビキャリアリサーチLab | 企業人材ニーズ調査2024年版

また、主要転職サイトにおける第二新卒の求人は、2022年12月第1週から2024年12月の同週にかけて約2倍に増加したというデータもあります。現状、第二新卒への注目度は非常に高いと言えるでしょう。

出典:日本経済新聞|第二新卒、求人2年で倍増 若手確保急ぐ

企業が第二新卒に期待していること

多くの企業は、第二新卒の採用に対して以下のようなメリットを期待しています。

  • 基本的なビジネスマナーが身についており、教育コストを抑えられる
  • 特定の社風に染まりきっておらず、新しい環境への順応性が高い
  • 一度社会人経験を経ているため、職業観が明確で定着率が高い傾向にある
  • 新卒とは異なる視点や経験が、組織の活性化につながる

企業にとっては、育成コストを抑えつつ、将来の成長が見込める貴重な人材であり、組織に新しい風を吹き込む存在として大きな期待が寄せられています。

第二新卒を積極的に募集している業界・職種

以下の業界・職種では第二新卒を積極的に募集しています。

IT業界

技術革新が速く、慢性的な人材不足が続いているため、常に若手人材を求めています。未経験者向けの研修が充実している企業も多い傾向にあります。

製造業界

研修や教育体制が整っている大手企業が多く、未経験からでも専門知識を身につけやすい環境です。

営業職

多くの業界で需要があり、未経験歓迎の求人が豊富です。成果が報酬に反映されやすく、早期のキャリアアップも期待できます。

コンサルタント

専門知識よりも論理的思考力や学習意欲といったポテンシャルが評価の中心となるため、第二新卒にとって挑戦しやすい職種の一つです。

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第二新卒で転職する3つのメリット

第二新卒として転職活動を行うことには、新卒や中途採用の転職活動にはないメリットがあります。

自分に合った職場や働き方を選びやすい

一度社会に出て働いた経験を経て「どのような仕事にやりがいを感じるのか」「どのようなカルチャーの組織なら馴染めるのか」「将来どのようなキャリアを築きたいのか」といった自己理解が深まっているため、入社後のミスマッチを大幅に減らすことができます。

関連記事:【現実】第二新卒から大手転職は無理?採用されるためのポイントを解説

未経験職種や異業界にチャレンジしやすい

第二新卒の採用では、即戦力としての経験や専門知識よりも、将来性や成長意欲といったポテンシャルが評価される傾向にあります。そのため、社会人になってから興味をもった未経験の職種や、新卒時には視野に入れていなかった業界へもチャレンジしやすいのが特徴です。

社会人経験を通して得たスキルや成長意欲をアピールすることで、これまでとは異なる評価を得られることも少なくありません。新卒時の就職活動では縁がなかった大手企業や人気企業に、第二新卒として再挑戦できる可能性もあるでしょう。

転職先の社風や業務プロセスに柔軟に対応できる

中途採用で経験豊富な人材を採用した場合、前職のやり方とのギャップに苦しむケースは少なくありません。一方、社会人経験の短い第二新卒は、前職のやり方に固執せず、新しい環境に素早く順応できるという強みがあります。第二新卒が持つ素直さや適応力の高さは、企業側にとって大きな魅力です。

第二新卒の転職は不利?デメリットを解説

第二新卒の転職には多くのメリットがある一方で、社会人経験の少なさに起因する課題に直面することもあります。しかし「第二新卒」という理由だけで選考で不利になることはなく、適切な対策をすれば内定を獲得することは可能です。

関連記事:「第二新卒で転職はやめとけ」は本当?転職の実態や成功のポイントを解説

早期離職に対してマイナスイメージを抱かれる可能性がある

第二新卒は新卒入社後3年以内に離職しているため、採用担当者からは「入社しても、またすぐに辞めてしまうのではないか」という懸念を持たれることがあります。

社員一人を採用し、戦力化するまでには多大な採用・教育コストがかかります。そのため、その投資が無駄になるリスクを避けたいという心理が働くのは自然なことです。また、短期間で複数回の転職を経験している場合、キャリアプランの未熟さに対してネガティブな評価を受けることも少なくありません。

このような採用側の懸念を払拭するためにも、納得できる転職理由や志望動機を用意し、「今度は腰を据えて長く働きたい」という意欲を示す必要があります。

アピールできる実績や経験が少ない

第二新卒は社会人経験が短いため、大きなプロジェクトを主導したり、役職に就いたりした経験がないケースが多く、具体的な数字で示せるような定量的な実績をアピールしにくいことがあります。そのため、即戦力を求める企業の選考において、豊富な実務経験を持つ他の候補者と比較された場合、実績面で不利になることも少なくありません。

第二新卒として応募する場合は、経験の「量」ではなく、短い期間で何を学び、どのように工夫したかといった経験の「質」や、その学びを次の職場でどう活かせるかという「再現性」を論理的にアピールする必要があります。

転職先の選択肢が限られる場合もある

すべての企業が第二新卒の採用に積極的であるとは限りません。依然として新卒一括採用を基本とする企業や、特定の専門スキルを持つ即戦力人材のみを募集している企業も多く存在します。そのため、新卒時とは異なり、あらゆる企業に自由に応募できるわけではないという点は理解しておきましょう。

自身のキャリアプランにもとづき、第二新卒のポテンシャル採用に前向きな企業を戦略的に見極め、応募していく必要があります。

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第二新卒の転職で成功する人・失敗する人の特徴

同じ第二新卒という立場であっても、それぞれの思考や行動パターンによって転職活動の結果は大きく分かれます。

成功する人の特徴

  • 客観的な自己分析にもとづき、自身の強みや価値観と応募企業との接点を論理的に説明できる
  • 中長期的なキャリアプランが明確であり、今回の転職の位置づけを具体的に語れる
  • 早期離職の経験を客観的に内省し、次に成し遂げたいことを前向きな目標として語れる
  • 社会人としての基本的なビジネスマナーが身についている

早期離職という事実を客観的にとらえ、次へのステップとして今回の転職を位置づけている人は、一貫性と説得力のある志望動機を語りやすくなります。総じて、自身のキャリアに対して主体的な姿勢を持っている人は転職活動に成功しやすいと言えるでしょう。

失敗する人の特徴

  • 短期離職の理由を環境や他者のせいにするなど、他責思考が見られる
  • 自己分析や企業研究が不十分で、志望動機に深みがない
  • 待遇面や企業の知名度といった表層的な理由のみで応募先を選んでいる
  • 退職後に転職活動を始め、焦りから冷静な判断ができていない

退職理由が曖昧であったり、他責であったりすると、採用担当者は「入社しても同じ理由で辞めてしまうのではないか」と判断することが多くなります。また、自己分析や企業研究が不足していると、再びミスマッチを起こすリスクが高いと見なされ、採用には至りにくいでしょう。キャリアに対する当事者意識が欠如している場合、転職活動を成功させるのは難しくなります。

第二新卒はコンサルティング業界への転職もおすすめ

早期離職からのキャリア再構築を目指す第二新卒にとって、コンサルティング業界は有力な選択肢の一つです。ポテンシャルを重視する採用方針のコンサルティングファームが多く、圧倒的な成長環境と高い報酬水準が期待できるため、自身の市場価値を飛躍的に高められる可能性があります。

第二新卒でコンサルティング業界を目指すメリット

コンサルタントとして働くことで、論理的思考力や問題解決能力といった、あらゆるビジネスで通用する普遍的なスキルを早期に習得できます。特に大手コンサルティングファームでは、新入社員向けの体系的な研修プログラムが用意されており、未経験であってもコンサルタントとして必要なスキルを段階的に習得できます。

また、報酬水準の高さも魅力です。例えばBIG4コンサル(デロイト トーマツ コンサルティング、PwCコンサルティング、EYストラテジー・アンド・コンサルティング、KPMGコンサルティング)の場合、新卒であっても600万円前後の年収が期待できます。多くのファームは成果主義の報酬体系を採用しているため、入社後のパフォーマンスに応じて、さらなる大幅な年収アップを目指すことも可能です。

関連記事:BIG4コンサルティングとは?各ファームの年収・働き方・転職難易度を解説

第二新卒がコンサルタントに転職する難易度

コンサルティング業界は人気が高く、応募者のレベルも高いため、転職難易度は高いと言えます。

一方で、ポテンシャルを重視し、コンサルタント未経験の第二新卒を積極的に採用するコンサルティングファームも少なくありません。特に、業界全体でDXやサステナビリティなどの新領域への需要が高まっており、若手人材の採用が活発化しています。そのため、適切な準備を行えば、内定を獲得するチャンスは十分にあります。

コンサルティングファームが第二新卒に求めるスキル

第二新卒の採用選考では、入社時点で特定の業界知識や専門スキルが必須とされることは多くありません。その代わり、コンサルタントとしての素養である論理的思考力やコミュニケーション能力、知的好奇心といったポテンシャルについては厳しく評価されます。

また、第二新卒に対して成長の早さを期待するコンサルティングファームも少なくないため、選考の場では学習意欲の高さや、新しい環境への適応力などもアピールすると効果的です。

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第二新卒の転職を成功させるための4つの戦略

第二新卒としての転職を成功に導くためには、戦略的な準備が必要です。ここでは4つのアクションプランを解説します。

一貫性のあるビジョンを描く

まず、自身のキャリアにおける一貫したビジョンを描くことが重要です。5年後、10年後にどのような専門性を持つビジネスパーソンになっていたいかを定義し、その目標から逆算して「今回の転職で得るべき経験・スキルは何か」を明確にします。

企業選びの軸が明確になっていれば、知名度や目先の待遇だけでなく、「自身の成長につながる環境か」という視点で応募先を判断できるようになり、志望動機にも説得力が生まれます。

履歴書や職務経歴書には具体的なエピソードや数字を記載する

自身のポテンシャルを証明するため、これまでの経験を具体的かつ客観的に言語化し、履歴書や職務経歴書に記載する必要があります。

まずはスキルの棚卸しを行い、定量的な成果だけでなく、プロセスにおける工夫や周囲への働きかけといった定性的な貢献も洗い出しましょう。その上で、応募する職種で求められるスキルと自身の経験を紐づけた志望動機や自己PRを記載することで、採用担当者に入社後に活躍する姿を具体的にイメージさせることができます。

ネガティブな退職理由をポジティブな志望動機へ転換する

ネガティブな退職理由を、前向きな志望動機に言い換えることも、転職成功に不可欠な戦略です。面接で「何が嫌だったか」という不満だけを伝えてしまうと、採用担当者は「入社しても同じ理由で辞めてしまうのではないか」と懸念し、評価が下がる可能性があります。

重要なのは、不満の背景にある「本当はどうしたかったのか」という自分の思いを明確にすることです。例えば、「裁量権がなかった」という不満であれば、その裏には「若いうちから責任ある仕事を任され、主体的に業務改善に取り組んでみたかった」という前向きな気持ちがあることが多いでしょう。

面接ではこの意欲に焦点を当て、「貴社のような若手に裁量を与える文化の中で、主体性を発揮して事業に貢献したい」といった未来志向で志望動機を語りましょう。

第二新卒の支援実績が豊富な転職エージェントを活用する

社会人経験が短く、自身の市場価値を客観的に判断するのが難しい第二新卒の転職活動においては、自身の志向に合った企業をどう選ぶか、また選考で自分をどうアピールすればよいかなど、悩む場面もあるでしょう。このような状況だからこそ、第二新卒の転職支援実績が豊富な転職エージェントを活用することが有効です。

転職エージェントを活用することで、自分では気付けなかった強みやキャリアの可能性を発見できます。また、プロの視点から企業の内部情報や過去の選考データに基づいた的確なアドバイスを受けることができ、転職活動を効率的に進められるようになるでしょう。

タイグロンパートナーズでは、コンサルティングファームへの豊富な転職支援実績をもとに、第二新卒の方のコンサルティングファームへの転職支援も行っており、専門性の高いコンサルタントから質の高いサポートを受けることが可能です。応募先の選定から選考対策、入社時交渉までご支援可能ですので、ぜひ転職・キャリア相談にお申し込みください。

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