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事業再生コンサルとは?仕事内容と年収相場、転職に役立つ資格・経験

事業再生コンサルとは?仕事内容と年収相場、転職に役立つ資格・経験

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2024.07.30

    職種解説


事業再生コンサルタント(以下、事業再生コンサル)は、経営不振など事業継続が危機的な状況にある企業に対してコンサルティングを行い、経営環境を改善させるプロフェッショナルです。
昨今、企業経営をめぐる市場環境は厳しさを増し、競争が激しくなっています。そんな環境下で、事業再生コンサルは非常に大きな役割のある仕事です。

この記事では、事業再生コンサルの仕事内容や業界構造、年収相場、事業再生コンサルへ転職するための方法などについてご紹介させていただきます。

1.事業再生コンサルの役割や業界の構造

事業再生コンサルはどんな役割を担う仕事なのでしょうか。また事業再生コンサル全体の業界構造はどのようになっているのでしょうか。

事業再生コンサルの役割

事業再生コンサルは、経営不振に陥った会社の再建をさせるコンサルタントです。多くの場合、コンサルティングファームに所属をしていますが、再生対象の企業に常駐しながらハンズオン型で働くケースが多いと言われています。

事業再生コンサル業界の構造

事業再生には複数の利害関係者が関わります。
主な利害関係者として挙げられるのは、コンサルティング対象となる事業再生が必要と考えられる業績不振の企業、そして実際に事業再生を行うコンサルティングファーム、中小企業再生支援協議会などの公的機関、銀行などの金融機関、そしてPEファンドといった関係者です。

中小企業再生支援協議会は、産業活力の再生及び産業活動の革新に関する特別措置法に基づき、都道府県ごとに設定されている公正中立な公的機関です。事業の収益性はある一方、財務上の問題を抱えている中小企業を対象に相談に応じたり、再生支援を行います。銀行などの金融機関は、事業の再生に向けて融資等資金面での支援を行います。またPEファンドは、対象企業の事業再生に向けて、資本参画をしながら経営指南をするといった立場で関わることになります。

<イメージ画像>

2.事業再生コンサルの主な仕事内容

それでは、事業再生コンサルは実際にどのような仕事をするのでしょうか。ここでは具体的にその仕事の内容についてご紹介します。

利害関係者間の調整

事業再生コンサルの仕事として挙げられる重要な役割のひとつが、利害関係者間の調整です。前述の通り、業績不振に陥った企業の再生のプロセスではさまざまな利害関係者が関わりあいながら進めていくことになります。再生計画を関係各所に説明したり、金融機関等の債権者への交渉などを行うことも事業再生コンサルの重要な仕事のひとつです。

財務・事業デューデリジェンス

財務・事業デューデリジェンスも、事業再生コンサルが行う重要な役割のひとつです。業績不振に陥り再生の対象となっている企業を対象に調査・分析を行い、財務上の状況や事業の状況を分析し、その価値やリスク等の調査を行います。

事業再生計画の策定

財務・事業デューデリジェンスを経て行われる事業再生計画の策定は、事業再生コンサルが行う業務の最も要となる仕事のひとつです。デューデリジェンスでの分析・調査結果を元に、事業再生に向けた計画を策定します。具体的な施策やスケジュール等、細かな点も含めた計画の策定が求められます。

事業再生計画の実行支援

策定した事業再生計画の実行を支援していくことも、事業再生コンサルが行う最も重要な仕事のひとつです。どのレベルの深さでクライアント企業に伴走するかについては、コンサルティングファームによってそのスタンスが異なりますが、いずれも計画したプランが滞りなく実行されるよう支援すると同時に、計画の進行にハードルが見つかったり、計画の進行が遅れたりする場合には、その解決に向けて尽力します。

モニタリング

事業再生コンサルは、事業再生計画の実行支援を行いながら、その後も継続的に事業再生のプロセスが進んでいるかどうかについてフォローを行います。必要に応じて、事業再生に関わる利害関係者との調整を行いながら、継続的に支援をしていきます。

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3.事業再生コンサルの年収相場

それでは、事業再生コンサルの年収相場についてみていきましょう。一般的な年収相場は700万円〜1500万円ですが、所属する会社や職位によって異なります。

ひとつの事例としては、一般的な事業再生コンサルティングファームの場合、アソシエイトの場合は600〜800万円、ディレクターやパートナーになると1300万円〜といった水準が挙げられます。

4.事業再生コンサルに転職するには?

それでは、事業再生コンサルに転職するにはどうしたらよいのでしょうか。事業再生コンサルへの転職を有利に進める方法として挙げられるのは、関連の資格の取得や、業務に役立つ経験やスキルを得ることが挙げられます。
では、どのような資格やスキルが求められるのでしょうか。また具体的な転職の方法についてもご紹介します。

【転職に役立つ資格】

事業再生コンサルへの転職に有利になる資格として挙げられるのは以下3つです。

①公認会計士
②税理士
③中小企業診断士

公認会計士資格は、企業の財務会計について深い知識を持っていることを証明する資格であるため、事業再生コンサルの仕事で行う財務分析やデューデリジェンスで必要となる知識を持ち合わせていることを証明する材料となります。

また税理士資格についても、企業の経営に関わる税務や会計に関わる知識を事業再生コンサルの仕事で活かすことができます。

中小企業診断士は、中小企業の経営課題に対応するための診断や助言を行うための資格です。日本型MBAとも呼ばれ、経営に関わる全般的な知識を学ぶことになるため、事業再生コンサルとして活躍する助けになると言えるでしょう。

【転職に役立つ経験・スキル】

事業再生の業務に関わった経験

事業再生コンサルに役立つ経験・スキルとして挙げられるのは、実際に事業再生に関わる業務に携わった経験です。コンサルティング業務や関連するオペレーション業務などの経験があると即戦力としてみられやすく、転職の選考で有利になりやすい可能性があります。

数値分析スキル

財務諸表を見ることができ、そこから企業の財務的状況や経営状況を読み取ることができる能力・スキルは、事業再生コンサルへの転職に有利となります。事業再生計画の策定にあたっては、事業再生対象となるクライアント企業を数値面から分析するプロセスが必須です。そうしたプロセスで活かせる即戦力性の高いスキルのひとつと言えるでしょう。

コンサルタント全般に必要とされるスキル

コンサルタント全般に必要とされるスキルとして挙げられるのは、論理的思考力、コミュニケーション能力、そしてリーダーシップの3つです。
事業再生に向けた企業の経営課題に向き合うにあたり、事象を論理的に考え建設的にプロセスを進めていく能力、クライアントをはじめとしたさまざまな利害関係者と円滑にプロジェクトを進めることができる対人折衝力、そしてイニシアチブをもってプロジェクトを推進していくリーダーシップスキルは、どのコンサルタントにも求められる必要不可欠なスキルと言えるでしょう。

【事業再生コンサルに転職する方法】

事業再生コンサルに転職する具体的な方法としては、インターネット上でコンサルティング会社各社の採用情報を探し、直接応募をする方法があります。具体的に応募したい会社が決まっている場合などは、自ら応募書類を作成し、関連する経験や資格などの情報をしっかりと盛り込んだ上で、自ら応募するというのもひとつの方法です。

一方で、コンサルティング業界未経験等の場合には、転職エージェントの利用もおすすめです。選考を通過しやすい職務経歴書のアドバイスやフィードバックが得られたり、一般的には公開されていないコンサルティング業界の求人等を転職エージェントが扱っている可能性もあります。事業再生コンサル業界に詳しいエージェントに相談をすることで、業界の転職市場動向などの情報も収集できるため、ぜひ活用してみましょう。

5.事業再生コンサルへの転職は、プロへの相談がおすすめ

いかがでしたでしょうか。事業再生コンサルは、昨今の事業経営に関わる厳しい市場環境の中で、大きな役割を担い、中長期的にもキャリアの広がりのある仕事です。

一方で、事業再生コンサルへの転職は、他のコンサルタント職種への転職と同様に採用基準が高く、選考通過にあたっては入念な準備が必要であると言えるでしょう。ひとりでそうした準備をすることが難しいと感じる場合には、業界に強い人材紹介会社の利用をお勧めします。

タイグロンパートナーズでは、事業再生コンサルへの転職を目指す方々のご支援を行っています。業界動向や具体的なポジションのご紹介、選考通過に向けた職務経歴書のレビューや面接対策など、ご希望やご状況にあわせたサポートを行っています。
よろしければ、ぜひ一度ご相談をお寄せください。

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監修コンサルタント


Member Image

新山 雄俊 / Niiyama Takayoshi


担当職域

  • ・コンサルティングファーム
  • ・ SIer
  • ・ 製造
  • ・ エネルギー
  • ・ ポストコンサル

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当社代表取締役野尻 剛二郎

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野尻 剛二郎

慶應義塾大学卒/元モルガン・スタンレー

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