アビームコンサルティングは、アジアを中心にグローバル展開を続ける日系大手コンサルティングファームです。「激務でやばい」「人がすぐ辞める」「スキルが身につかない」といったネガティブな評判も散見され、転職を検討している方の中には不安を感じている方もいるのではないでしょうか。
しかし実際には、同社は「Smart Work」と呼ばれる全社的な働き方改革を推進しており、SAP・DX領域での市場価値の高い専門スキルを獲得できる環境や、中長期的な人材育成を重視する「Up or Stay」の文化など、日系コンサルティングファームならではの魅力を有しています。
本記事では、アビームコンサルティングが「やばい」と言われる理由をデータと口コミをもとに一つひとつ検証したうえで、転職して後悔する人・向いている人の特徴を詳しく解説します。
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アビームコンサルティングの基本情報
| 会社名 |
アビームコンサルティング株式会社 |
| 設立年 |
1981年 |
| 本社所在地 |
〒104-0028東京都中央区八重洲二丁目2番1号 東京ミッドタウン八重洲 八重洲セントラルタワー |
| 代表者 |
代表取締役社長 山田 貴博 |
| 資本金 |
62億円 |
| 売上高(連結) |
1,598億円 |
| 従業員数(連結) |
8,816名 (2025年4月1日時点) |
出典:アビームコンサルティング株式会社|会社概要
出典:アビームコンサルティング株式会社|会社を知る 数字で見る
アビームコンサルティングは、NECグループに属する日系総合コンサルティングファームです。「Real Partner」の理念を掲げ、戦略立案・構想策定から業務改革、システム開発・導入まで、経営課題解決の全フェーズを一貫して手がけています。
関連記事:アビームコンサルティングはどんな会社?強みや年収レンジ・リアルな評判を徹底解説
【データ・口コミで検証】アビームコンサルティングは本当にやばい?
「アビームコンサルティングがやばい」と言われる理由について、データと口コミをもとに実態を検証します。
激務で残業が多い?
アビームコンサルティングの残業時間は、コンサルティング業界の中でも平均的〜やや少ない水準であり、「激務でやばい」という評価は実態と乖離している面があります。
残業時間は業界平均よりやや少なめ
アビームコンサルティングの平均残業時間は30時間程度であり、コンサルティング業界の平均(40〜60時間程度)よりもやや少ないとされています。
| コンサルティングファーム名 |
残業時間(目安) |
| マッキンゼー・アンド・カンパニー |
76.2時間 |
| ボストン コンサルティング グループ |
72.6時間 |
| デロイト トーマツ |
49.7時間 |
| EYストラテジー・アンド・コンサルティング |
43.5時間 |
| PwCコンサルティング |
42.3時間 |
| KPMGコンサルティング |
41.0時間 |
| アビームコンサルティング |
33.1時間 |
| ベイカレント |
30.8時間 |
| アクセンチュア |
28.9時間 |
※OpenWorkなどの口コミサイトの情報を元に作成
プロジェクトの繁忙期には一時的に負荷が高まる場面もあるものの、全社的に見れば労働時間は適正にコントロールされていると考えられます。
Smart Work(働き方改革)を推進
アビームコンサルティングでは「Smart Work」と称する働き方改革に全社を挙げて取り組んでいます。コアタイムなしのフレックスタイム制やリモートワーク環境の整備によって、場所や時間に縛られない柔軟な働き方や生産性の向上を実現しています。
ITツールの活用や業務プロセスの見直しによる生産性向上にも力を入れており、「働く時間を減らしながら成果を最大化する」という考え方が社内に浸透しています。
離職率が高い?
コンサルティング業界の離職率は10〜20%程度とされています。一方、アビームコンサルティングの離職率は8%程度とされており、極端に定着率が低いとは言えません。
口コミによると離職率は低め
口コミサイトなどによると、アビームコンサルティングには「穏やかな社風で落ち着いて働ける」「人を育てる文化があるため居心地がいい」といった声が多く、日系コンサルティングファームならではの定着率の高さがうかがえます。
長期的にキャリアを築きたいと考える社員にとって、安定した環境の中で着実にスキルを磨ける点は魅力的に映るでしょう。成果主義の側面を持ちつつも、短期間で人材を入れ替えるのではなく育成を優先する方針が、離職率の低さにつながっていると考えられます。
コンサルティング業界の特性
コンサルティング業界は総じて人材の流動性が高い業界です。退職が必ずしもネガティブな理由によるものとは限らず、事業会社の経営企画部門やスタートアップのCxOポジションへ転身する「ポストコンサル」のキャリアパスは一般的なものとして定着しています。
またアビームコンサルティングにはアルムナイ(卒業生)ネットワークも存在し、退職後も同社との関係を保ちながら活躍している人材が1,500名以上います。同社での経験を足がかりに次のキャリアに挑戦する道も、腰を据えて社内でポジションを上げていく道も、どちらも選べる環境です。
出典:アビームコンサルティング株式会社|アビームを離れて見えたアビームの価値〜ABeam Alumni Meet Up 2026開催レポート〜
無能だと解雇される?
アビームコンサルティングには、外資系コンサルティングファームとは異なり、中長期的な人材育成を志向するカルチャーがあります。そのため、パフォーマンスが振るわなかったとしても、すぐに退職勧奨に至るケースは少ないとされています。
日系ファームとしての雇用方針と「Up or Stay」の文化
日系ファームであるアビームコンサルティングには、外資系ファームに多い「Up or Out」とは異なる「Up or Stay」の文化があります。中長期的な人材育成を志向しているため、所属部署の上長がカウンセラーとしてキャリア構築をサポートする「カウンセリング制度」や、別セクションの管理職に悩みや不安を相談できる「社内メンタリングプログラム」など、社員一人ひとりの成長をフォローする仕組みが整っています。
「成長のスピードには個人差がある」という前提のもと、社員一人ひとりに合った育成アプローチを採用している点は、外資系ファームとの大きな違いです。
パフォーマンスが低い場合に起こり得ること
パフォーマンスが低い場合に即座に退職勧奨へ至るケースは少ないものの、影響がまったくないわけではありません。成果主義の評価制度を採用しているため、低い評価が続けば賞与(評価賞与)への反映や昇進の遅れといった形で処遇に差が出ます。
プロジェクトへのアサイン面でも不利になる可能性はあり、希望する案件に参画しづらくなることもあるでしょう。ただし、成果を出し続ける意欲と自己成長への取り組みを示せれば、挽回するチャンスは十分あります。
スキルが身につかない?
アビームコンサルティングではデジタル領域を中心に市場価値の高い専門スキルを身につけられる環境が整っており、「スキルが身につかない」という評価は、一部の職種・案件だけを見た評価と考えられます。
SAP・DX領域における希少性の高い専門スキルの獲得機会
アビームコンサルティングはSAP導入支援において国内屈指の実績を誇り、SAP認定コンサルタントを多数輩出しています。2027年に予定されているSAP ECC 6.0の保守終了(いわゆる「2027年問題」)に伴うS/4HANA移行需要は今後も拡大が見込まれ、SAP領域の経験を有するコンサルタントの市場価値はさらに上昇する見通しです。
またSAPに限らず、SCM・CRM・AI・クラウドといった幅広いDX領域のプロジェクトに関わる機会も豊富にあります。隣接する分野へスキルの幅を広げられる点は、長期的なキャリア形成において大きなアドバンテージになるでしょう。
体系的な研修制度とナレッジ共有の仕組み
アビームコンサルティングでは、入社時研修や昇格時研修など、体系的な研修制度が用意されています。また、会社負担で業務上必要な研修の受講や認定試験の受験ができる制度や、会社指定の資格を取得すると報奨金が支払われる制度などもあります。
また、社内公募制度(部門変更ができる)やキャリアチェンジ制度(職種変更ができる)を活用して、新しいキャリアパスを築くことも可能です。
さらに、約250名の管理職以上がメンターとして登録する社内メンタリング制度では、部署の垣根を超えた相談ができる体制が構築されています。
出典:アビームコンサルティング株式会社|研修・キャリア構築
平均年収が低い?
アビームコンサルティングの報酬水準は、戦略コンサルティングファームに比べると控えめです。しかし、BIG4やアクセンチュアといった大手外資系総合コンサルティングファームに準じた水準であり、一概に「年収が低い」とは言えません。
役職別の年収レンジ
アビームコンサルティングの役職別の年収目安は以下の通りです。
| 役職 |
年収目安 |
| ビジネスアナリスト |
550〜600万円 |
| コンサルタント |
600〜750万円 |
| シニアコンサルタント |
750〜1,000万円 |
| マネージャー |
1,000〜1,400万円 |
| シニアマネージャー |
1,250〜1,900万円 |
| ディレクター |
1,800万円〜 |
| プリンシパル |
2,500万円〜 |
関連記事:アビームコンサルティングの年収・役職別の給与事情・競合比較【※要内部リンク(手動):同時公開記事のため公開後にURL設定】
競合他社との比較
競合他社と比較した場合の位置づけは以下の通りです。
| ファーム名 |
年収目安 |
| PwCコンサルティング |
1,000万円 |
| KPMGコンサルティング |
1,000万円 |
| アクセンチュア |
850〜1,000万円 |
| デロイト トーマツ |
900万円 |
| EYストラテジー・アンド・コンサルティング |
800万円 |
| アビームコンサルティング |
800万円 |
※タイグロンパートナーズの独自調査をもとに作成
アビームコンサルティングの報酬水準は、大手コンサルティングファームをやや下回ります。しかし、同社は福利厚生が充実しているため、その点を加味すると、実質的な差は小さくなります。
転職難易度が高すぎる?
アビームコンサルティングの採用基準は決して低くないものの、コンサル未経験者にも門戸が開かれており、「高すぎて手が届かない」という評価は正確ではありません。
求められる基準は高い
選考では、論理的思考力やコミュニケーション能力、プロジェクト推進力といったコンサルタントとしての基本的な素養が試されます。面接においては、コンサルタントを目指す理由や同社を選んだ理由などが深掘りされ、厳しく評価されます。
さらに、ポジションによってはケース面接が実施されるため、専門的な対策が必要です。
関連記事:アビームコンサルティングの面接対策|難易度・選考フロー・評価軸を徹底解説
未経験者にもチャンスあり
アビームコンサルティングの2024年度採用者に占めるキャリア採用の割合は52.5%と過半数を超えており、中途入社者を積極的に受け入れる姿勢がうかがえます。
選考の難易度は高いものの、コンサル未経験者にも門戸は開かれており、応募ポジションと親和性の高い業務経験があれば採用される可能性があります。中途採用では学歴よりも職務経験と専門性が重視される傾向にあり、異業界からの転職を考えている方にとっても十分にチャンスのある環境と言えるでしょう。
アビームコンサルティングに転職して後悔する人
アビームコンサルティングへの転職で後悔しやすい人の特徴は以下の通りです。
- 年収を最優先に考えている人
- 短期間でのスピード昇進を重視する人
- 戦略案件のみに集中したい人
- ブランドイメージを重視する人
アビームコンサルティングは日系ファームならではの安定性や育成環境に強みがある反面、外資系大手ファームとは報酬水準や昇進スピードに差があります。また、同社の主力はSAP導入やDX推進を中心とした実行支援型のプロジェクトであり、戦略立案に特化したキャリアを志向する方や「外資系コンサル出身」という肩書に価値を感じる方は、入社後にギャップを感じる可能性があります。
アビームコンサルティングへの転職が向いている人
アビームコンサルティングの事業特性・カルチャーにフィットしやすい人の特徴は以下の通りです。
- 日本企業の課題解決に深く関わりたい人
- SAP・DX領域で市場価値の高い専門性を身につけたい人
- 腰を据えて中長期的にキャリアを積み上げたい人
- ワークライフバランスを確保しながらコンサルタントとして成長したい人
- コンサル未経験からコンサルティング業界に挑戦したい人
日本の大手企業を主要クライアントとし、提言だけでなく実行フェーズまで伴走する同社のスタイルは、現場に深く入り込んで変革を推進したい方に向いています。研修制度やキャリア支援の仕組みも充実しているため、未経験からコンサルタントとしての土台を築きたい方や、ワークライフバランスを保ちながら専門性を磨きたい方にとっても働きやすい環境です。
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アビームコンサルティングへの転職を成功させるには、自身の志向やキャリアプランと同社のカルチャー・働き方が合致するかを見極める必要があります。しかし、Web上の情報だけで実態を把握するのは難しいこともあるでしょう。また、選考対策には専門的な知識が必要になる場面も多く、限られた時間のなかで効果的な準備を進めるのは容易ではありません。
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